モーション・グリーン

2018年、目標は読書300冊読破!のはずが、ここにきて400冊に変更?!進捗は当ブログで随時更新中。他には特撮(仮面ライダー)・ドラマ・アニメの感想などなど。

読書感想(小説)

【終わるその時まで】読書感想:『三木城合戦記 第三回』(小説すばる 2018年 12月号 [雑誌])

約3ヶ月に一回の連載が続くこの作品。 次第にテイストが大好きになってきて、連載が楽しみ。 少しずつ滅びに進む三木城と、過ちや暗い過去をひきずりながらも懸命に生きる人々の姿。 そのコントラストが胸に染み渡るなあ。 1話からは想像も付かないほど、別…

【研ぎ起こす刃とつながる縁】読書感想:『チンギス紀 第二十回』(小説すばる 2018年 12月号 [雑誌])

「俺は玄翁を倒さないと、前に進めないんだ!」 みたいなテムジンの声が聞こえてきそうな展開(笑) 以前、玄翁軍の偽装部隊に、テムジン軍全軍がそこへ向かい突進して、殲滅した、ということがあったが、あれ、本心だったのか・・・ テムジンの心が、大きな…

【たまにはこんな1冊も】読書感想:タイムスリップ信長vs三国志 (講談社ノベルス)

ふと、仮面ライダージオウを思い起こしたよ(笑) それだけ、歴史を変えたらどうなるか、という展開において、想起させる要素が多かったからかな。 信長が三国志の時代に行き しかも孫権になって 魏の曹操や、劉備になりすました未来人と闘う、というぶっ飛…

【無情の先にあった私らしさ】読書感想:『日本史10人の女たち』

独特の文章だ。 試しに音読してみると、妙に耳障りがいい。 そして、文そのものより、文が生み出したその光景や人物の絵が、浮かび上がってくる。 なんとも 不思議な体験だったなあ。 日本史の中で独特の輝きを残した10人の女性達を取り上げた短編集。 なの…

【その目に見えた、価値と勝ち】読書感想:『かちがらす: 幕末を読みきった男』

薩長土肥 幕末の雄藩を指す言葉。 その中で末尾に名前が載りながら、その実力は四藩の中で最も高い水準を秘めておきながら、表に出てこなかった藩・肥前佐賀。 当時、日本で最も進んだ国でありながら、変革の先導を歩まなかったのはなぜか。 その佐賀藩の藩…

【父の死の真相】読書感想:『チンギス紀 第十九回』(小説すばる 2018年 11月号 [雑誌])

予想していた玄翁との決戦はお預け。 決戦前にはっきりさせておきたかった、父の死の真相。 なんだか、玄翁との戦い前に高ぶりすぎじゃないか?と思うほど、テムジンは狂気を隠さなくなったな。 死の真相、というと、岳飛伝でも、楊令の暗殺の真相を追う、と…

【ジワジワ忍び寄る滅びの時】読書感想:武田家滅亡 (角川文庫)

伊東さんの読書会に向けて久々に読んだ(よくよく考えたら、文庫版読んだの初めてかも) 今さらながら、ものすごい分厚い文庫本だなあ。 600ページ越えという、まさに歴史小説の中でも屈指のボリュームだ(笑) タイトル通り、信玄亡き後、長篠で多くの重臣…

【金国、草原への進出か】読書感想:『チンギス紀 第十八回』(小説すばる 2018年 10月号 [雑誌])次回、テムジンVS玄翁 雪辱戦の予感?

あの森林での大虐殺の余波が大きすぎる。 なんせ実行したトクトア自身が残影引きずってる。 鮮やかに勝ちすぎても良くないんだろうなあ。 優勢だったケレイト王国の敗走によって、モンゴル民族同士の戦いは再び混沌の中へ。 そして、ついに、金国が、動く。 …

【家族の幸せよりも武士の幸せを優先した夫婦の物語】読書感想:修羅の都 

作家・伊東潤はちょくちょくこの言葉を使う。 『リーダビリティ』 わかるようなわからないような言葉だが、要するに読みやすさ、読み応え、読了感のよさ、ということらしい。 実際、御本人は単行本の文庫化に際して、校正を行い、より『リーダビリティ』を高…

【過去を、未来を切り開く国家プロジェクト!】読書感想:『平城京』 

表紙を見たとき、その幻想的な色彩に目を奪われた。 でかでかと書かれたタイトル『平城京』と、その色合いは、自分の中で奇妙な感動を生んでいた。 イメージしていた平城京は、もっとモノクロだったから。 (ホント、勝手な思い込みと知らなきゃいけないんだ…

【これぞ連載のおもしろさ!】読書感想:三木城合戦記 亡者の生還 第2回(小説すばる 2018年 9月号)

タイトル(副題)見て、驚いた。 で、読んでみて、さらに驚いた。 前回のメイン・加代が、そのまま本作のメインとして最後までいくのかと思いきや。 今回はメインを変えてくるとは。 ナルホド!こいつは思い込みだった。 連載向きの上手いやり方だ。 www.motio…

【航跡の、その先へ】読書感想:真実の航跡 最終回(小説すばる 2018年 9月号)

それは、終わりではなく、始まり それは結果ではなく、そこに至る過程 例え、望んだものが得られなくても それに費やした時間や行動が、道となって渦となって、人を突き動かしていく。 結局、裁判の結果は変わらなかったし、日本が抱えている問題はこれから…

【大軍の落とし穴】読書感想:チンギス紀 第十七回(小説すばる 2018年 9月号 [雑誌])

いなさそうだったのに この世界にもいたよ、ノラ息子(涙) 大軍が勝つとは限らないのは、実際の戦闘でも北方文学でもおなじみなんだけど(苦笑) ここまで派手に負けるとは・・・ 前回、テムジン・ジャムカ連合軍が切り開いた、トクトア撃退の道。 ケレイト王国…

【決戦シリーズは軍神をどう描いたか?】読書感想:決戦!川中島 (講談社文庫)

決戦シリーズで唯一?単行本読み損ねた1冊。 で、文庫版を機に読んで見たけど、総合点じゃ完成度はイマイチ。 どうした、みなさん、って思ってしまった・・・ 信玄や謙信の深掘りをほとんどの方がしていないことと、比較的みなさん通説寄りな展開だったため…

【終わりなき願いの先へ】読書感想:敗れども負けず

短編集。これぞ、って感じ。 時代バラバラで、背景も、題材もどこか違うものばかり。 でも、根底にある意地とか、信念とか、誇りとか。目に見えない不屈の思いが根底にあるのが、読んでいて伝わる。 まず時代や地域のチョイスが渋い。 そして比較的地味で、…

貴方は直視できるか?ある愚将の生涯を【読書感想】「奪うは我なり 朝倉義景」感想 

歴史を知るというのは、結果を知るということだ。 その者が偉人だったのか、愚者だったのか、後世に生きる我々は、結果を知っている。だから、その事実が間違いではない限り、我々の基準が変わらない限り、偉人は偉人。愚者は愚者のままだ。 自然と、偉人は…

【託された未来】真実の航跡 第8回(小説すばる 2018年 8月号)

前回、ようやく現れた起死回生の証人。 これが頼みの綱 と 期待して、今回の第8回。 出てくる機会すらない結末、 「えーーーーーーーーーーーーー!」 そりゃないよ伊東さん(涙) あの煽りは何だったんだ(苦笑) 予想していたとはいえ、五十嵐はやはり助からな…

【若き英雄たちの演武】チンギス紀 第十六回(小説すばる 2018年 8月号 [雑誌])

テムジンとジャムカがついに共同戦線! VSトクトア戦 開幕。 今号はほぼこの2人視点で物語が進行。トクトア戦の後日談もきっちり描かれていて、少年漫画みたいにどシンプルな構成(爆) 今のところ息はピッタリの2人。 しかもお互いの戦術も理解しつつ、ど…

【血と涙の果てにある希望】読書感想:大友二階崩れ

この物語は、暗い。 この物語は、救いがない。 この物語は、絶望が漂う。 でも、最後まで読めば、見えるはずだ。 蛍火のような、細くて微かな、希望の道が。 信じ続け、守り続けてきた、信念の道が。 だから、くじけず、最後まで読んで欲しい。 その瞬間に感…

【再起の未来へ】真実の航跡 第7回(小説すばる 2018年 7月号)

追い込まれた鮫島に舞い込んだ、打開の知らせ。 まさか、大本である司令部の証人が見つかるとは・・・ 遂行した方だけじゃなく、命令した方にだって、敗戦は傷を残した。 手を汚していないからこそ、ぬぐえない悲しみがある。やはり、負けるのは辛い。 今回…

【あの2人が登場!】チンギス紀 第十五回感想(小説すばる 2018年 7月号 [雑誌])

連載も一五回目。ここまでが第三巻の内容になるのかな? ドドエン・ギルテ死後の世界。 やはり大物がいなくなると、色々変わってきている。 表向きは大きく動いてはいないけど、それぞれの心境は大きく揺れ動く。 テムジンはステージが上がった感じ。 兵力の…

【貧乏くじ名将の輝き】読書感想:奥羽関ケ原 

戦国時代。 実力は間違いなくあるのに、どうも結果に恵まれない人間がいた。 いわゆる、貧乏くじばかり引く者。 戦国時代ファンが集まると、「あのとき~だったらなあ」と話題にのぼる人物や事態は、だいたい一緒だ(笑) 知る人は指をたくさん折って(笑)名前…

【読書感想】三木城合戦記 加代の戦場 第1回(小説すばる 2018年 6月号) 秀吉の城攻めイメージが変わる?!

豊臣(羽柴)秀吉の代名詞の一つ、城攻め。 物量作戦と念密な城の包囲で敵を脱出させず、味方の犠牲を最小限にとどめ、敵の死傷者も最小限。一時、信長の殺戮実績と対比され、平和的な手法とさえ言われてきた。 けど、兵糧攻めにされた籠城側からすれば生き地…

【読書感想】真実の航跡 第6回(小説すばる 2018年 6月号) 近くて遠い真実への扉!

前回に引き続き裁判。一度始まってしまうと、鮫島も周辺の人間との絡みが少なくなり、裁判オンリーの展開に。 それにしても、この問題(この問題に限った話しではないにしろ)様々な細部が焦点になっていて、全体像が掴みづらい。 傍聴側からすると日本側の(そ…

チンギス紀 第十四回(小説すばる 2018年 6月号 [雑誌])感想 ドドエン・ギルテ、小細工で散る

どこか、自分の評価を決めてしまっていたところ、あったなあ。 テムジンVSドドエン・ギルテ 決着。 モンゴル民族統一への攻防はいよいよ大詰めへ。 物語当初から、どこか歪んでいるモンゴル民族の統領たち。 そんななか、奇襲やら暗殺やら、手段を選ばない…

【椿再び】読書感想:焔の剣士 幕末蒼雲録 (角川文庫)

続編読了。 相変わらずのエロ要素あり、ヒロイン?候補が新たに登場したり(しかも男性が好きそうなベタ設定 笑)、などなど、志士とも朝廷とも幕府とも違う世界観が漂うなかで、再び椿が暗躍。 ついに河上彦斎まで登場し、ますます幕末オールスター化してき…

【新感覚の時代小説】読書感想:『幕末蒼雲録』 (角川文庫)

絶対負けそうにない主人公と彼を取り巻く積年の陰謀。 そして 愛蔵渦巻く京都を舞台にした、ある種幕末オールスターメンバーとの会合。 まるで歴史のびっくり箱を開けてしまったかのような爽快感。 幕末の京都って、あんなに狭い地域にみんな集結していたの…

【読書感想】“最高”の理不尽を噛みしめよ!「信長を生んだ男」感想 

敬愛する作家・御大こと北方謙三は、志半ばで死んでしまった、作品の登場人物への死なせ方に関する読者の質問に対し、こんな回答をしたことがある。 (ちなみに、私、この現場にいたので、光景をよく覚えてます) 勝利と建設の観念を具現化した人物が楊令だ…

【読書感想】真実の航跡 第5回(小説すばる 2018年 5月号 [雑誌])。公判始まる、重き扉・崩れる偶像 真実は是か非か・・・

遙か昔、自分は裁判を傍聴したことがあった。 きっとその日は(いや、その日も)事件を、罪の実態を明らかにする 長い過程の1シーンだったんだろう。 自分は、本当はそもそも、その部屋に入る資格すらなかった人間だった。 けど、そんなことを考えず、後学…

【玄翁再び】チンギス紀 第十三回(小説すばる 2018年 5月号 [雑誌]) 感想。玄翁=胡土児ほぼ確定!?

魔人玄翁再び。 ラシャーン交渉失敗するかと思いきや、意外意外な結果に。 しかも死域らしきところまで到達するとは・・・玄翁大柄な女性が好みか(笑) 玄翁、金国への憎悪が相当なものになってる。 こりゃ、金国を滅ぼすために必要な人材を、モンゴル部族…