モーション・グリーン

ブログ開設13年目!今年も「紡ぐ」発信を目指す読書・アニメ・特撮感想ブログ。400冊読破を目指して今日も読んでます。

〈僕たちはなぜ満たされないのか?〉読書感想:『新釈 猫の妙術: 武道哲学が教える「人生の達人」への道』

 

 

新釈 猫の妙術: 武道哲学が教える「人生の達人」への道

 

 

最近、バガボンドを思い出す。

 

どれだけ戦っても強くなっても満たされない。

いや、むしろ、突きつけられる、自分という変えられない壁。

 

「天下無双とは、ただの言葉」

「力を抜いて、体の声に身を任せよ」

「自分につきまとうのは、どこまで行っても、自分、自分」

 

休載に入って久しいが、今になって、武蔵が感じたことが理解できるようになってきた気がする。

 

そして、あのとき感じた「人生への問い」はまだ答えが出ていない。

 

もし、強さがいつまでもわからないなら、良さなんてそもそもないのなら。

自分は何を道しるべにして、生きていけばいいのだろうか。

 

武蔵すら悩んでいた。あそこまで修練していたのに。

自分は、どうだ。

 

まもなく平成が終わろうとしている。

働き方も、生き方もいろんな道が提示されるようになってきた。

でも、選ぶことも進むことも出来ていない。

 

どこか日々に満足できないなら

まだ見ぬ不安が胸をよぎるなら

今やこの先の自分に自信が持てないなら

 

本書は迷わず読むべき1冊だ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

猫と会話できる奇妙なスキルを持つ主人公・勝軒が、部屋に居座るネズミを追い出そうとするお話し。

 

彼は様々な猫と共に依頼する。

 

・技に秀でた猫

・武に秀でた猫

・気の逸らし方に秀でた猫

 

だが、それぞれ様々なスキルを持つ猫たちはことごとく失敗する。

 

窮した彼と猫たちは、「武神」と噂の古猫に強力を依頼する。

一件弱そうな古猫だったが、いともあっさりネズミを追い出すことに成功。

 

驚いた一堂は古猫に教えを請う。

聞かれた古猫は告げた。

 

「おぬし達は本当の道理を知らない」

 

果たして「本当の道理」とは?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

原典は江戸時代に書かれたものだが、僕たちの勘違いをこの本を通じて気付かせてくれるはずだ。

 

なぜ僕らは満たされないのか。

なぜ僕らは人生の主導権を握れないのか。

 

※ちなみに難しい単語や禅問答のような話があるので、理解しづらいところもあるだろうけど、本著はもっと難しい(苦笑)

 

読み終わった後、少し目線が上がったような気がする。

 

そう、1日1日が満たされるためにすることは、目の前の景色を決めつけないこと。

もし目の前の景色や風景がキレイではないと思ったのなら、それは、あなたの心がキレイじゃないからだ。

 

新釈 猫の妙術: 武道哲学が教える「人生の達人」への道

新釈 猫の妙術: 武道哲学が教える「人生の達人」への道

 
新釈 猫の妙術 武道哲学が教える「人生の達人」への道

新釈 猫の妙術 武道哲学が教える「人生の達人」への道

 

 

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〈目の前の選択肢を選んだが故に〉読書感想:『三木城合戦記  第四回 別所長治の悔恨』

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いよいよこの戦いも終盤戦。

 

これまで、この物語は劣勢になりながらも希望を残して終わってきた。

だが、今回は絶望がちらつくラストになってしまった。

 

勇猛で義理堅い播磨武士の気質と、名門・別所家のプライドが、当主・長治をがんじがらめに縛り付ける様が痛々しい。

 

長治は自分の目で織田信長を見て、織田家を見ていた。

少なくても、可能性は織田家にあったはず。別所家を生き延びらせる選択肢はあった。

(まあ、結果論はあるけれど)

 

結局は遠くの大勢力より、近くの味方を選んでしまう。

選べたのに選べず、先の未来を描くことが出来なかった責任が、この後の凄絶な結末を産んでしまうんだなあ。

 

次回はまだ先だけど、鬱展開の予感・・・

 

小説すばる 2019年 03 月号 [雑誌]

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〈梁山泊のかけらを求めて〉読書感想:『チンギス紀 第二十三回』(小説すばる 2019年 3月号 [雑誌])

 統括・宣凱再び。

 

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北方御大久々の大増量回(150枚掲載!とある)

 

実は枚数だけみると、大水滸伝連載時と同じ枚数。

チンギス紀が大水滸伝よりも1号当たりの枚数が少ないことが改めて浮き彫りに。

御大、やはり往年のペースで書くのは難しいんだろうな。

 

まあ、確かにボリューム多いな、と感じることが多かった。慣れって怖い(笑)

 

さて、今回は枚数が多い分、各陣営がまんべんなく描かれていた。

いよいよ、モンゴル民族統一への戦いは最終局面へと進んできた気がするなあ。

 

胡土児をきっかけに、梁山泊の痕跡をたどるテムジンは、楡柳館にたどり着く。

そこにいたのは統括・宣凱!

 

“梁山泊の記憶”を持つ宣凱を登場させるとは・・・

御大の名キャスティングに脱帽ですわ。

(宣凱がテムジンを観て「楊令殿」と言ってしまうところも。お決まりのセリフなんだけど、宣凱が言うと泣けてくる)

 

それにしても宣凱が老齢とは。

岳飛伝から時間が経ったことを痛感するなあ。

この分だと前作メンバーはどこまで生存しているんだろうか・・・

 

 

タルグダイの方が旧梁山泊の交易道を活用しているだけに、テムジンは宣凱を通じて、旧梁山泊とどう絡んでくるのだろう。

 

まずは、西域への道作りと地図作りということになりそうだが・・・

 

テムジンがその生涯で中華、及びその南方まで行った記録はないはずなので、秦容たちとまでは逢えないかな。

(いや、御大のことだからタイミング作って、西へも南へも、日本へもテムジンを行かせるはず 笑)

 

 

小説すばる 2019年 03 月号 [雑誌]

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チンギス紀 三: 虹暈 (単行本)

チンギス紀 三: 虹暈 (単行本)

 

 

その一方でタルグダイが、ここにきて大きな存在感。

ラシャーンと二人で剣を打とう、とか、海が見たいという思いが一致した、とか。

まるで主人公側みたいなシーンが続く。

これ、フラグなんだろうか(苦笑)

 

交易にも力を入れてくるあたり、旧梁山泊のメンバーと絡むのは、案外コイツかもしれない。

 

その他にもジャムカの不安な感じ、ケレイト王国のメルキト侵攻、など。

いよいよモンゴル民族内闘争も山場に近づいてきたな。

 

小説すばる 2019年 03 月号 [雑誌]

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チンギス紀 一 火眼

チンギス紀 一 火眼

 
チンギス紀 二 鳴動

チンギス紀 二 鳴動

 
チンギス紀 三: 虹暈 (単行本)

チンギス紀 三: 虹暈 (単行本)

 

 

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〈1からPCDA〉読書感想:『図解 鬼速PDCA』

 

 

図解 鬼速PDCA

 

 

もはやおなじみとなったPCDA。

 

正直、あまり好きなシステムではないのだけど、可視化するには有効なのはよくわかる。

端から見れば、他者が何をどこまで、どのように行っているのか、実はよくわからないのが実態だから。

 

PCDAについては様々な本が出ているけれど、その中でもわかりやすく、そして文章が熱い(笑)鬼速版が、図例をたくさん収録して新発売。

PCDAはとにかく図をたくさん見て、体に慣れさせる必要があるので図解がたくさんある本書は重宝するだろう。

 

まあ、ここまでやるとPDCAを作ることが目的になりそう(それがイヤ)

 

自分のことは、案外人には伝わらないもの。

職場でもプライベートでも、人に理解してもらい、一緒に進めていけた方が生産性は上がる。

今自分がどの位置にいるのかを認知するために、体に染みこませたいエッセンスだ。

図解 鬼速PDCA

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  • 作者: 冨田和成
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〈全ては、あの銀杏のように〉読書感想:『千家分流』

千家分流

 

千家三部作の完結編。

 

3つの千家誕生につながる、宋旦と5人の子供たちの生涯。

ここまで来ると、創始者?の利休の姿はもはや伝説化して、はるか彼方の存在だなあ。

 

時代は既に江戸時代、太平の世が到来している。

宋旦はともかく、その子たちの世代になると、「侘び」という精神(自分の内面)の課題に、太平の世の中でいかにして茶の湯で生きていくか、という命題が加わってくる。

 

「乞食」とまで言われながら「侘び」を極めようとした宋旦でさえ、理解者がいなければ「侘び」の大成には至らなかった。

しかも、その理解は茶の湯としての理解であって、茶の湯を残し引き継いでいく、という手本にはなり得ない。

それがわかっていたからこそ、宋旦は息子達を活かしてくれるパトロンを探していく。

 

必要なのは、理解あるパトロン。

茶の湯を極めること、そして受け入れて、共に高めようとしてくれること。

 

次世代の茶の湯が抱える課題に、千家の子たちは挑んでいく。

 

ラスト付近の加賀藩の茶の湯風景は、茶の湯と言うより飲み会雰囲気だったけど(笑)、理解ある人たちがいることの幸せが感じ取れる名シーン。

 

 

「天下の政道」利休切腹から墜ちた千家。

しかし、そこから民の中で生き残ることで、権力に縛られない茶の湯の精神は、今も脈々と生き続けている。

 

全ては積み重ね。

そう、宋旦と槙が植えて、今なお育ち続ける銀杏のように。

 

いい意味で変容していった千家の生き様を、忘れちゃいけないなあ。

 

 

千家分流

千家分流

 

 

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〈変質した理想の果て〉読書感想:『走狗』

 

 

走狗

 

 

伊東さんの西郷三部作、その二作目。

実はこの作品が他の二作品をつなぐ、超重要な一作となっている。

 

『飛ぶが如く』で、その特質すべき性格と役割で、知名度を一気に上げた川路利良。

征韓論で対立する西郷と大久保、どちらにも組することなく、また西郷に従って多くの旧薩摩藩士が鹿児島へ戻る中、大久保について政権の中枢で権力をふるった男。

 

今作では、彼から見た西郷と大久保との姿を描いた物語となっており、西郷はもちろん、大久保の人間性や苦悩も描かれている。

二人が際立てば際立つほど、冷徹に事態を収拾していく川路の特異性が浮き彫りになる。とても不思議なテイストの作品だ。

 

さらに、今作は川路の人間性と、理想の変容が大きなポイントとなっており、終盤の大どんでん返しにもつながっていく。

 

身分が低く、武勇だけで成り上がろうとしていく川路。

彼は西郷や勝との出会い、そして大久保の信用を得ることで、歴史の表舞台に立ち会っていく。

だが、純粋な功名や、西郷や大久保への献身的な働きをしていく中で、次第に彼の中に生まれてきた野心は、いつしか当初の思いを黒々と塗りつぶしていく。

 

多くの血を流して建てられた明治政府の中で、川路は西郷を追い出し、反乱分子をあぶり出し、西郷を死に追いやり、そしてその果てに自分が、変質した夢を必死に護ろうとしていたことに気付くのだが・・・

 

川路が失脚する直接の原因となる大久保暗殺について、伊東さんはこの作品で大きな謎に挑んでいる。

今作で明らかになるその謎は『西郷の首』での謎にもつながっていく。

なので、私のように(苦笑)この作品を後で読まず、『武士の碑』→『走狗』(本作)→『西郷の首』と順番通りに読むことをオススメ。

 

 

川路が単なる一武士から権力の権化まで登り詰め、墜ちていく姿は、実権を握っているようで握られていた、なれの果て。

そこを容赦なく、最期まで緩めることなく(苦笑)描ききるあたり、権力は夢(理想)を変質させてしまう、という伊東さんの強いメッセージを感じる一冊だ。

 

走狗

走狗

 
走狗

走狗

 

 

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〈千家と “侘び” 大成の道〉読書感想:『千家奔流』

 

千家奔流

千家奔流

 

 

千家再興 (中公文庫)の続編。

実は前作の中で、利休死後の千家についての結末は既に描かれている。

だが、それはあくまでエピローグとしてで、詳細は書かれていない。

 

本作はそのエキローグをより詳細に描いた一作。

利休死後、千家はいかにして再興し、現在につながる三家(三千院・表・裏)を作っていったのか。

 

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利休死後、千家の子たちの冬の時代がやってくる。

特に、後継者とされた宋旦には、それまでの半生からは想像もできなかった “脱輪” が待ち構えていた。

 

※実は、宋旦の生涯には不可思議な経歴がある。著者はそれを独自の解釈で埋めあわせることで、その後の千家に連なる苦難と飛躍の物語を演出している。気になる方は一読いただきたい。

 

千家の再興を夢見る者たちは、その生涯をかけて、利休の死に向き合わなければならなかった。

利休を継ぐ者、とされてきた古田織部の死も、利休と同じ流れを汲んでしまい、難問はより大きな命題となっていく。

 

なぜ利休や織部は。権力によって死ななければならなかったのか。

 

利休の弟子達の尽力により千家の復権は実現した。

しかし、“利休を継ぐ”ことは、果たされなかった。

 

父・小庵と伯父・道安、母・お亀の願いは、後継者・宋旦に託される。

 

だが、戦国時代が終わり、江戸時代が到来。

太平の世へと時代が変わり、宋旦の家庭はもろくも崩れさり、茶の他流派が栄えていく。

 

生活は困窮し、「乞食」と揶揄される日々。

それでも、宋旦は利休を継ごうとする。

より内面へ内面へ、己を追い込んでいく。

 

そして皮肉にも、“天下一”から下り、技へ注力したことで、千家の茶は、利休の目指した色を出し始めるのだ。

 

権力の茶、から、心の茶へ

 

宋旦がたどり着いた境地は、ライバルにより、「侘び」の境地になっていく。

 

「侘びかどうかは、本人しか決められない」

その人だけが表現できる境地、それが「侘び」

それは唯一無二。

だから、決める(認めてくれる)人がいて、初めて「侘び」は成立する。

 

物語の終盤、後継者・宋旦とそのライバル達は、お互いを認め合うことによって、茶の湯を純粋な思いの中で大成していく。

利休が、表現者として、永遠の存在になった瞬間でもあったのかもしれない。

 

思った以上に波瀾万丈だった千家再興の道。

それは、相手を蹴落としたり、足を引っ張り合っていては、決してたどり着かなかった。

大切なのは、同業排除じゃ無く相互理解。

 

どことなく、現代にも通じる教訓がこめられた1冊だ。

 

千家奔流

千家奔流

 

 

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〈敵の名は剣客兵器〉読書(マンガ・コミック)感想:『るろうに剣心─明治剣客浪漫譚・北海道編─ 2巻』 (ジャンプコミックス)

 

 

るろうに剣心─明治剣客浪漫譚・北海道編─ 2 (ジャンプコミックス)

 

 

なんで剣心青色?

おかげでこの本見つけづらかったじゃないか(苦笑)

 

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さて、ひょんなことから左之助が合流し、剣心組が再びにぎやかに。

だけど、薫のお父さんを探すだけではやはり済まない北海道・函館。

 

斎藤をも打ち破った今回の敵。

今のところさっぱり強さが掴めないなあ。

 

呪術的でもあるし、きちがいでもある。

 

そして日清戦争が近づいてきている世相を反映してか、人間兵器みたいな様相が不気味さを助長している。

例によって明治政府後手にまわっているし・・・

 

その一方で土方歳三(写真だが)のサービスカットがあったり、懐かしの旧十本刀登場が示唆されたり、と今回は敵も剣心組もチーム戦になりそうな予感。

明日郎ら新メンバーが全く機能していないけど、大丈夫か?

 

ところで突如として出てきた杉村義衛って?

と立ち止まり思い出す。

 

あー、あの方か!

 

るろうに剣心―明治剣客浪漫譚・北海道編― 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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るろうに剣心─明治剣客浪漫譚・北海道編─ 2 (ジャンプコミックス)

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