モーション・グリーン

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ガンダムSEED CE73-STARGAZER stage2 感想

 stage1が夢を追い続ける者、上を向き続ける者のお話なら、stage2は横を向き、後ろを向き続ける者たちのお話。そう考えると、stage1のデュクロのセリフが、DSSDとファントムペインの2つの立ち位置を象徴しているように思われます。そう言う意味では、この混迷の時代に、兵器での力を示すことより、ただ夢を追う者たちがいることは小さな感動さえ覚えますが、果たしてDSSDとスターゲイザーの運命は・・・

 ○憎しみの連鎖  前半は、前回顔見せのみだったスウェンたちファントムペイン誕生の話しでしたが・・・やはり目をそむけてしまいます。人としてではなく、本当に使い捨ての兵器としてでしか扱わないブルーコスモス。その魔の手は、天文学者を夢見ていた幼きスウェンにも伸びていた・・・  スウェンも小さな頃は星を見上げていた。月到達に胸を躍らせ、望遠鏡で空を見上げていた。そう言う意味ではDSSDと一緒だった。しかし、戦渦に巻き込まれ両親は死に、残った少年は引き取られ、過酷な訓練を受けさせられた。  その訓練は、あまりに残酷。人(ナチュラル)が殺されていく様をビデオでエンドレスで見させ、マインドコントロール(刷り込み)し、戦闘訓練をさせ、強化手術を施す、とSEEDやdestinyでも触れられてはいたものの、その描写を余すところなく描写するところに、この作品の闇と意気込みを感じました。まさしく「外伝」にふさわしい。  こういうちょっと展開として必要だけど必要以上に描写すると大テーマがぶれてしまう、そんなシーンってSEEDシリーズではたくさんありましたけど、そこに触れることで戦争の悲惨さや、人と人とが憎み合うと、ヒトはここまでむごいことを平気で行えるということを改めて思い知らされました。これもSEEDシリーズで何度もテーマとして掲げられてきた「ひと」という存在の不完全さと矛盾さ。それをよりミクロな視点で見せてくれたことだけでも、この作品の意義はかなりの部分で果たせたのではないかな、と勝手に、思っています    蛇足でした。とはいえ、スウェンは他のメンバーほど憎悪に満ちているわけではなさそうです。もちろん憎悪の気持ちがあったから(いかにマインドコントロールされていたとしても)ここまで生きてこられた(訓練・実験で死んだ同胞はたくさんいるのに)ということはあるでしょうけど、なんとなく冷めている、というより仕方がない、しょうがないと諦めているのかもしれません。同僚を殺されても普段と変わらぬスウェンにシャムスが「他人事のように」と憤っているシーンがありましたが、まさにスウェンは考えることを放棄しているようです。そう言う意味では彼に救いは(今のところ)ないです。彼自身がわかっているのかもしれません。例え自分が何を考えようとしても、もう無理で手遅れだということを。かつては上を見ていたスウェンが再び、己の意志で動こうとするときは?果たして次回(最終回)で彼に救いは見えるのか?

 ○宇宙を見上げて  ついにお目見えしました。スターゲイザー。思った以上に清楚なイメージを持ちました(まあ、戦闘用じゃないので当然ですが)特に、機体コードから「STARGAZER」に機体名が(パソコン上で)切り替わっていく様は、素直に良かったです。すごく一瞬だけど見事な描写だったと思います。短い時間を本当に上手く使っていますよね、この番組。  まだ触れられきれていない部分があるので何とも言えないのですが、機動実験は成功に終わったようです。まだ未完成の部分もあるようですが、スターゲイザーが惑星間を駆ける日は、もうすぐそこに。しかし、スウェンたちの手が近づいてきています。果たして、この混迷の時代に光る、この夢は叶えられるのか?

 ○その他  ・強化少年(エクステンデッド)を視察に訪れるアズラエル。このことからも、彼がこのプロジェクトに深く関わっていたことがわかります。  ・スウェンたちが死力を尽くして護衛に当たっていた巨大陸上艦。ちらっと写っていましたが、デストロイが搭載されていましたね。また、スウェンがすれ違ったのは、記憶を操作されたスティングと瀕死のステラ。おそらくdestinyの31話「明けない夜」の時のようです。ということは、ユニウスセブン落下から随分経過してからの任務のようで・・・  ・陸上戦艦破壊に動き出していたザフト。ブルデュエルに襲いかかったのは、バクゥと、ケルベロスバクゥ。こんな改良型もあるとは、正直言ってケルベロス。かっこよいです。キット化希望です。(追記:そんなことを言っていたら、キット化決定していました→1/144 HG ケルベロスバクゥハウンド。11月発売予定。スターゲイザーも同月発売です)哀れなのはブルデュエル。まるで犬のえさのようにズタズタに刺されていました。「何もここまで」とも思いましたが、ここにも「ナチュラル憎し」「コーディネーターは皆殺しだ」という憎しみの連鎖がかいま見えます  ・その中でも圧倒なのはノワール。スウェンのセンスの良さもさることながら、アンカーでバクゥ2体を持ち上げるそのパワーは凄まじいですね  ・「殺せるんだぜ、あいつらを」とテンションをあげるシャムス。ここにも負の連鎖が・・・こういった光景が、世界の至る所で起きている。改めて世界を変えることの難しさを実感しました。

 さて、次回が最終回。個人的には、DSSDやスウェンらが死んでも、スターゲイザーは、己の意志で、今日も星へと跳び続けている(人の夢の具現とも言えるスターゲイザーは、想いを語る人がいなくなっても、まるで意志に共鳴するかのように星へと旅立っていった)といったEDかなあ、と予想しています。ここまでは悲劇調できていますが、あるていど明るいエンドかなあと(だからといって安直な結末にはならないとも思いますが)。人と人との争いが例え続いても、夢は消えないし、生き続ける。そんなラストであってほしいなあ。  STARGAZER~星の扉      機動戦士ガンダムSEED C.E.73STARGAZER