モーション・グリーン

読破本・特撮(仮面ライダー)・アニメを取り上げるブログです。

BLEACH 113話 感想

 「俺は、どうすりゃいいんだ・・・」  敵は己にあり、災いは彼方にあり。斬るべき相手を見失った一護に、果たして刃は振るえるか?  ○飲み込まれる自我  今回の見所は、一護に襲いかかるもう1人の‘自分’との“戦い”。これまでの『仮面』や虚化の伏線を解消しつつ、一護の乗り越えるべき壁を【警告】してきます。  これまで、一護の[敵]は目に見えていました。だから一護は倒れながらも強くなり、いかなる敵にも(全て勝ったわけではないけれども)退こうとはしなかった。それはすべて、越えるべき目標(壁)が見に見えていたから。  でも、今後の[敵]は、それまで信じてきた己の腕であり、足であり、何より{魂}そのものを喰おうとしている。そして[敵]は、まぎれもない‘自分’。斬ることも倒すこともできず、ただ、飲み込まれるのを待つしかないのか。一護の苦悩はピークに達していく。  余談ですが、私は「病気と闘う」「病気を滅ぼす」のような発言に違和感を覚えたことを思い出しました。病気の原因となる細胞や組織は身体の一部です。いわば‘自分’自身なのです。それを敵のように扱うことを、なぜためらわないのでしょうか。後に残るのは(自分同士で)傷つけあって、ボロボロになった自身の体。そしてそこに新たなウイルスや身体のダメージが重なり、終わりない〈戦い〉となる。「病気に勝つ」ことができても、元の身体には戻れない、そして自身の傷つけあいの中で息を引き取っていく。こんな悲しい幕引きがあるだろうか(まあ、僕もそうやって最後まで病気と向き合っていくんでしょうが)    今回の一護の〈戦い〉も、病気同様、白一護〈虚一護〉を抹消して終わり、という結末は期待してません。相手は自分、つまり自分に欠けている部分から生じたもう1人の自分として扱ってほしい。〈言い方を変えれば〉病気やウイルスのような扱いではなく、文字通り、もう1人の一護として、何かを伝えてほしいなあ(そんな悠長な状況じゃないか。自分が消えようとしているんだもんなあ)    ○決意の織姫  遂に現れたアランカル。チャドがあっけなく倒れ、織姫は1人でアランカルに立ち向かいます。  織姫は恥じていた。自分が何もできず、ただ一護やみんなが戦うのを泣きながら見るしかできなかった自分を。  そして、「守ろう」としながら「守られる」ことに甘えている自分に。  だから、守ろう。大事な者を。    織姫が己の原点に戻る一幕。でも、周囲の期待する部分と本人の意志がすれ違っているのが、このシーンの隠されたポイント。もともと戦闘には向いていない、けど治療能力にはずば抜けた力を発揮する織姫を、周囲は前線に向かわせなかった。でも織姫は、後方でただ見ているだけ、を望まなかった。  本人の望みと適正は、時として違うことがありますよね。その時、周りはどうするのか。どうしてあげるのが‘幸せ’なのか。織姫の苦悩も、これからです。  本人の望みとは裏腹に、またしても一護に助けられる形になった織姫。彼女は、大事な者を‘護れる’のか、そして爆弾を抱えたまま、一護はアランカルとの対決に挑む・・・    ○その他  ・しっかり者のりりん。コンを尻に敷く姉御キャラぶりを発揮。でも、男同士の気の使い方では、コンに軍配。一護のこととなるとオタオタするりりんと、一護のこととなると男気を見せるコンとの対比がおもろい。  ・夏梨にも気付かれる一護の正体。そして目の前での死神化。一護の霊圧は、どこまで周りの人間を変えていくのか・・・