モーション・グリーン

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機動戦士ガンダム00 #19「絆」感想

 望まぬ犠牲があった。  崩れる現実があった。  誰かにすがり、何かを憎んだ。そうしないと自分じゃいられなくなる。そう思っていた。  でも、もし、それでも歩むべき道があるのなら・・・  ○answer 刹那編  今回で、この00の中の「神」が何を示しているのか、(少なくても刹那の言う「神」ですが)明確になったと思います。  「俺は神を信じていた…信じ込まされていた」  刹那がこれまで「神」と言っていたのは、いわゆる『より所』  幼き頃より己の心の支えを求めていた刹那は、アリーから『より所』を与えられた(ひょっとしたらアリーそのものが『より所』だったのかもしれない)「神」のために顔色変えずに人を殺めた。しかも両親を。その「神」がが、自分のいた場所を守ってはくれないことを知らずに。  「この世界に神はいない」「神を信じ、神をいないことを知った。あの男がそうした」  降臨したガンダムに神を見た刹那は、CBに身を投じた。その後、数多の苦悩を乗り越え、刹那はガンダムに近づいた。しかし、アリーとの再開、そして‘自分と同じ’ガンダムの行いを見て、刹那は神を否定し、ガンダムすら否定した。「この世界に神はいない」だから、世界は歪むのだ、と・・・    でも今、刹那は気付いていないかもしれませんが、ガンダム=万能の象徴、という刹那が抱いていたイメージを、刹那は乗り越えているように思います。  それまで、エクシアを手にした時点で、刹那の目的への手段は手に入っていました。でもガンダムがあれば世界を変える事ができるかと言えばそうじゃなかった。アレハンドロが以前に言った、ガンダムはCBの理念を体現していて、ガンダムは兵器であり、目的を実現する手段に過ぎない、という発言をしていたのは、まさに、ガンダムに頼りすぎている刹那への警鐘でした。  そして今、刹那はガンダムという機体ではなく、己の行いを体現する機体を「ガンダム」と呼んでいます。つまり、外見(ガンダムという機体)だけではなく、中身もガンダムになる、という決意。  もし、アレハンドロの真意が「言葉通りの」戦争根絶なら、刹那の決意はCBのよき道しるべになったはず。ただ、アレハンドロの目的は紛争の根絶以外のところにある、というところに交わらないクロスオーバーが伺えます。  刹那、ロックオンの1つの区切りを持って、CB(トレミーチーム)の行き先は初志貫徹、ということになりそうです。しかしそこに、歪んだ世界の変革はあるのか?戦いが終わった後の世界(もしくは終わらなかったけど荒廃した世界)にこそ、一種の「神」が必要になり、そこにマリナの行くべき道が開かれているように思います。第一期は刹那とマリナはお互いの道を認識するだけで終わりそうですが、ガンダムが戦い抜いたあとの世界での指し示す存在としてマリナが急浮上しそうな気がしますが、さて・・・  さて、トレミー組ですが、やはり彼らの軸と、監視者たちの軸は違うようですね。  少なくてもトレミー組マイスターたちは、武力による抑止力を目標としていて(アレルヤはその先の平和まで視野に入れてますが)  スメラギ&ヴェーダは、CBを敵と認識した上での世界の一体化を目指していて、そのためにはマイスターを死なせることすら選択肢にあった(#14-15)。しかし、トリニティーの事は知らず、ましてやCBの真の目的にも気づいてはいない。今回のように、ヴェーダではなく、自分たちの意志で道を見つけることをトレミーチームは選び、皮肉にもそれがみんなを1つにすることになりそう。。。  ○answer ティエリア編  エクシアとスローネの戦いに参戦するヴァーチェティエリア。トレミーでみんな驚いてますが、トレミーから発進したんだから気付けよえっ  刹那とフォーメーション組んで、さらには初のビームサーベルを披露。どう考えても機動性に欠けるヴェーチェで格闘なんて・・・と思っていたら、まさかのキャストオフ(爆)でガンダムナドレの登場! あれだけナドレを晒すのを嫌がっていたはずなのにい、と思ったら、実はこの場面だからこその理由があったのですね。 「ヴェーダとリンクする機体を全て制御下に置く。これがガンダムナドレの真の能力。ティエリア・アーデのみに与えられた、ガンダムマイスターへのトライアルシステム!」  もう脱帽です。ティエリアが神に見えます(爆)ティエリアはマイスターズの監視員も兼ねていたのですね。まさか、トレミーチームのガンダムではなく、別のガンダムのために発動させるとは思っていなかったでしょうけど、この場面では絶妙でした。 「君たちはガンダムマイスターに相応しくない。そうとも、万死に値する!」  これ聞いたの何度目だろうシラーもおうセリフだけ聞いたら完全にラスボスなんですけど。  しかし土壇場でトライアルシステムが非稼働に。やっぱり陰謀の背後にいるのはアレハンドロ・コーナーリボンズの笑みも気にかかります。どうやらヴェーダを真に支配下に置いているのはこの二人。しかもこの二人がそれぞれに裏がありそうなのが、さらに想像を難しくさせているんだよなあ。    若干筋違いとはいえ、ロックオンの家族の敵討ちとして刹那に銃を向けるロックオン。でも、それはお互いがお互いの過去を顧みて、そして歩み出すための儀式となった。彼らの過去は皮肉にも、従来ヴェーダがLv7の情報として保護してきたもの。  反りが合わない者と戦うことで「絆」を知った。  情報漏洩や仲間割れなどのリスクのため隠してきた過去が「絆」となる瞬間を見た。  憎み、怒り、許せないはずだったものですら、人は許していける。そして、理由なんかなくても歩み出していける。  人の予測不可能な様を目の当たりにし、「人間というものは…」とティエリアがつぶやいた。ここにも「絆」が生まれた。        ○その他  ・いちおう戦術フォーメーションなるものがあったんだ。会話からしてスメラギさんの制作でしょうか?いかに人間関係に目をつぶっていたかがわかるこの現状・・・  ・戦いの陰で進行する沙慈とルイスの悲恋に一応の決着。沙慈に夢を託して身を引くルイスが健気です。回想シーンと挿入歌が流し、最初の出会いのシーンを締めに持ってくるのは演出の絶妙さを感じました。ちょっと狙いすぎな気もしましたが、こんな彼らの日常を奪うのが戦争(争い)なんだ、と改めて実感。が印象的。もしこのルイスの行動がなかったら、沙慈が復讐鬼になっていたかも、とふと思いました。  ・前回、名前が出たラグナとは、ラグナという人物の事のようです。その表の顔はリニアトレイン事業の総裁で国際経済団のトップ。やっぱり利益集団の大物がバックについているのか?CB。   沙慈のお姉さんはどんどん陰謀の中心に近づいており、このままでは命の危険も…。次回予告じゃアリーの元にいるし、沙慈の身近に再び悲劇が訪れるのか?     ○逆襲の一手  南極大陸で各国が見つけた施設のあの設備。CBの情報と共にもたらされた可能性が今のところ濃厚。となれば疑似太陽炉な臭いもあるんですが、なんでここに?やっぱり秘境の地、南極だからでしょうか(笑)  「どんな手段を使ってでも、世界が変わりさえすればいい」  このセリフを考えると、世界にCBの情報をリークしたのは王留美の可能性が非常に高い。何度か触れましたが、王留美ティエリアも同類だと思っていましたが)はCBの理念にあまりに忠実。目的のためなら・・・という考えを持っているだけに怪しさ満点。  気になるのは留美が誰と接点があるのか、ということ。  トレミーチームへの情報収集のために動いている。でもアレハンドロ・コーナーとの接点で動いているようにも見えない(接触はしています)となると、ヴェーダか?それとも名前の出てきたラグナなのか?情報をリークした、と考えるとラグナが妥当線。つまりCB内でもいくつもの交わりきれない線が交錯しているということに。  まあ、ヴェーダの計画に忠実に単独犯、もありえますが・・・  

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