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ブログ開設13年目!今年も「紡ぐ」発信を目指す読書・アニメ・特撮感想ブログ。400冊読破を目指して今日も読んでます。

【是より策を授ける】読書感想:『センゴク天正記(10)』 (ヤンマガKCスペシャル)

 

センゴク天正記(10) (ヤンマガKCスペシャル)

 

 

荒木村重謀反。

 

おそらく、織田家にとっては最大の衝撃だったに違いない。

下手をすれば、羽柴軍と明智軍は本願寺・荒木・毛利に包囲され、消滅していたかもしれないのだから。

それだけの位置とタイミングで村重は反旗を翻した。

小説などで語られる村重小心・小人物説はどう考えても採用できない。

 

村重謀反の理由は、実は明確な答えがない。

小説などでは、信長への恐怖や、下克上への野心、毛利の謀略など様々な理由がつけられているが、心理的な要因が大きいという話しも。

 

この作品ではどうなんだろ、と読んでみた。

 

さすが、と膝を打った。

 

信長恐怖でも毛利支持でもなく、貨幣経済における“終わらないマラソン”で生じる転落を予期した、と断じた作品解。

 

見事すぎる。

 

秀吉や光秀と並ぶ織田家出世頭の村重。見るべきモノを見ていた、と評価した方が、無理なく村重を見ることが出来る気がする。

ただ村重はその気づきと引き替えに、レッテルを背負って生き続けなきゃいけない・・・

 

 

この巻は聡いことと、その人物の本質とのギャップが産んだ悲劇が目立つ。

 

生真面目さと聡明さのバランスが取れず悩む官兵衛は、その性格が故に投獄される。

前述した村重は、先が見えるが故に、己のことにしか目が向かなくなっていく。

そして、半兵衛はその純度の高い知略と、現実という重荷を背負ってくれる主君を得た幸せと引き替えに、命が燃え尽きようとしていた。

 

死が近づくなか、本巻後半で繰り広げられる三木城攻防戦での神算発揮は、まさに命の輝き。

見事すぎる展開は、永久保存版間違いなし。

 

秀吉のおかげで軍師としての純度を保ってきた半兵衛。

官兵衛に託したかったのは、その純度と人間性、どちらも大切なんだ、ということだったんだろうな。

 

 

センゴク天正記(10) (ヤングマガジンコミックス)

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センゴク天正記(10) (ヤンマガKCスペシャル)

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