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ブログ開設13年目!今年も「紡ぐ」発信を目指す読書・アニメ・特撮感想ブログ。400冊読破を目指して今日も読んでます。

〈利休を継ぐ者〉読書感想:『千家再興』(中公文庫)

千家再興 (中公文庫)

 

 

茶の湯の大成者・千利休。

彼には二人の息子と娘がいた。

 

偉大な父の跡を継ぐことは並大抵のことではない。

継ぐものは目に見えるものではなく、“心”なのだから・・・

 

稀代の父の生涯は波乱に満ちたものだった。

残された者たちには、その跡を背負う人生が待っていた。その栄光と転落、その先にある再生を描いた1冊。

 

利休死後の三人の日々はまさに苦難の日々だった。

その様子は本書後半で描かれているのだけど、あの利休を継ぐもの、なのだからさぞかしもめたのだろうと予想していたら、そうでもなかった(笑)

 

ひねくれたり、相手を出し抜こうとしたり、という抗争こそあったものの、意外とみんな根はまじめだったらしく(笑)最後はそれぞれの思いを抱えながら、次代へ千家を託していく。

※後で指摘されたのだが、本書には続きがあり、下記二作と併せて「千家三部作」と言うのだとか。

 

千家奔流

千家奔流

 
千家分流

千家分流

 

 

ちなみに利休は求道者として描かれており、本作は謀略説は採用していない。それが故に、利休は秀吉に肩入れしすぎて、権力と文化の境界線を越えてしまい、そこに悲劇がおそいかかる、という流れになっている。

 

信長→秀吉 という権力のおかげで、茶の湯は国民娯楽になった反面、権力との結びつき、権力との上下関係が生じて、茶の湯は当初とは違う方向性へと歩んでいく。

 

利休の栄達は速すぎて、周りがついていけず、本人も家族も辛い思いをした。しかし、没落したからこそ、千家はつなぐことができた。

 

現代に続く茶の湯の道を。

 

果たして利休の子たちが受け継いだ?茶の湯は利休の理想通り続いていけたのか。

その回答を、続編へ探しに行きたいと思う。

 

千家再興 (中公文庫)

千家再興 (中公文庫)

 

 

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