モーション・グリーン

ブログ開設14年目!今年も「紡ぐ」発信を目指す読書・アニメ・特撮感想ブログ。

【大水滸伝】北方水滸伝・楊令伝・岳飛伝・チンギス紀

北方謙三の一大歴史群像劇、水滸伝シリーズ、通称「大水滸伝」を追っかけていく。最新の「チンギス紀」連載分も更新中

読書感想:『チンギス紀』第四十一回(小説すばる 2020年 10月号 [雑誌]) 〜攻城兵器登場!チンギス、国を思う〜

西夏へ、西遼へ、そして金国へ。 チンギスの次なる相手へ向けて、かつて梁山泊の漢たちが情熱を燃やした攻城兵器が、時を経て久々に登場! そして、北方水滸伝購読者にとっては懐かしの攻城戦が開幕!! 数話前から、金国ら中華系国家との戦いを見据えたチン…

"私は面白かったよ。おまえが死ぬのではないかと、はらはらしながら待つ人生が" 読書感想:『チンギス紀』第四十回(小説すばる 2020年 9月号 [雑誌])

母・ホエルン逝く。 チンギスからまた一人、大切な存在が去っていく。 ジャムカ死後、目に見えた強敵は無い。 当初は数百機だったモンゴル帝国は、今や数十万の軍勢を動員できるほど、その規模は拡張している。 (将来のライバルとなりそうなマルガーシが着…

「さらば、わが友」読書感想:『チンギス紀』 第三十九回(小説すばる 2020年 8月号 [雑誌]) 〜鮮やかな黒の軌跡、ジャムカ草原に散る〜

このときが、来てしまった。 月日が経てば立つほど、このときは確実なものとして、読み手のページめくりに影を指していただろう。 ジャムカ、散る。 もはや無理だろ、死に場所探しだろ。 そう思うほど、チンギスとジャムカの力は開いていった。 お互いが願っ…

『チンギス紀』単行本第八巻 7/15発売(予定)!

亡き父の果たせなかった使命を果たし テムジンはどこを目指すのか。 求めるのは、鉄。 これからの戦いに欠かせない物質として、そして国の豊かさの象徴として、発掘作業が始まる。 一方、敗れた各陣営はそれぞれの喪失を持ったまま、それぞれの道をいく。 た…

チンギス・ハン誕生! 読書感想:『チンギス紀 第三十八回』(小説すばる 2020年 6・7月合併号 [雑誌])

民族統一どころか、当初はバラバラで本人は弟殺しで逃亡していたんだよな。 隔世の思い。 思えば遠くまできたもんだ(涙) 儀式のシーンはおごそかな雰囲気。 テムジンは人に推され、神によって認められて、ハンを名乗る。 認められるから、みんなから祝福さ…

読書感想:『チンギス紀』 第三十七回(小説すばる 2020年 5月号 [雑誌]) ~一瞬の隙を突くジャムカ!鉄と刃こぼれと逝く命~

反金国連合軍VSテムジン。 かつてのジャムカ率いる連合軍撃破の後も、次々と現れる敵。 しかし、その時ほど切迫な雰囲気はない。 むしろテムジンが前面に出ずとも、打ち倒せる体制が整ってきた。 動員兵数はもちろん、分割行動する部隊すら万単位。 物語初…

読書感想:『チンギス紀 第三十六回』(小説すばる 2020年 4月号 [雑誌])~勝つべくして勝つ!テムジン、また一つ壁を壊す~

勝負は、あの瞬間に決まっていた。 トオリル・カンが欲を出したときに・・・ テムジンが気付いたときに・・・ 唯一の同盟国・ケレイト王国の裏切りにあい、敗走したテムジン。 が、それは偽装だった。 (わざとぶちまけられた)物資を戦利品と思って回収する…

『チンギス紀』単行本第七巻 3/26発売!

決戦の時。 モンゴル民族を統べるのは テムジンか? ジャムカら連合軍か? ジャムカが思わぬ形でテムジンの拠点を攻撃する。 テムジンが今まで培った経済力で連合軍の一歩先を行く。 ここまでの、これからの命運をかけた戦いが、草原を紅く染める。 ーーーー…

読書感想:『チンギス紀 第三十五回』(小説すばる 2020年 3月号 [雑誌]) ~ ケレイトのノラ息子がやらかした!混沌の草原にてテムジン×ジャムカ再会の時 ~

タルグダイ夫婦が草原を越えて金から南宋へ。 内実はともかく、見た目は老後の記念旅行(終末旅行にも見えてしまうが)。 ここまできたら小梁山行きそう。というか行って欲しい・・・ 彼らがいなくなった草原ではマルガーシが覚醒。 母を殺した相手を切り落と…

読書感想:『チンギス紀』 第三十四回(小説すばる 2020年 2月号 [雑誌]) ~ 負けから這い上がる漢、勝って墜ちていく漢~

決戦で敗北した連合軍。 大なり小なりぞれぞれが負けを噛みしめているなか、この漢は西で大きく躍動する。 縛るものがなくなった?ジャムカ。 家族とか、親戚とか、いろんなことが足かせになっていた雰囲気はあったけど、ここまで闘志の炎が燃え上がっていた…

〈新しい戦の絵図を、俺は描きたい〉読書感想:『チンギス紀』 第三十三回(小説すばる 2020年 1月号 [雑誌])

大戦は、勝敗だけを決めるのではない。 勝った方も、負けた方も、何かが変わる。 そしてそれは、いい風に変わるとは限らない。 草原の覇権を廻る総力戦を制したテムジン。 事後処理や周辺掃討を他武将に任せられる人材豊富ぶり、盤石な体制に見えてきた。 今…

〈これが、生きるということだ〉読書感想:『チンギス紀 六 断金』

金国と最も近かった民族・タタル族。 テムジン達にとって仇敵とも言える彼らが、金国と対立関係に。 金国VSタタル族に、テムジンは金国側として参戦。これが周辺の民族との関係を一気に悪化させる。 ジャムカとの別れ。 草原が赤く染まる予感。 そして、夢…

〈よく、眼を開け〉読書感想:『チンギス紀 第三十二回』(小説すばる 2019年 12月号 [雑誌])

草原の覇者をかけた壮絶な戦い、いったんの完結。 丸々合戦パートという、息抜きが全く出来ない回。 しかも、岳飛伝ラストを彷彿とさせる全軍入り乱れての激闘。 第二部(仮)の終わりを告げるにふさわしい戦いの数々だった。 武力で若干勝るジャムカに対し、…

『チンギス紀』単行本第六巻 11/26発売!

ついに、金国が草原の争いに介入。 これまで友好関係だったタタル族討伐のため、差し出された要請を受けるテムジン。 これにより、タタル族は敗北。金国からの認可を受けたテムジンはケレイト王国・金国との友好関係を確立するが、他諸勢力からの反発をうけ…

〈戦に在りて沸滾る命、死して尚駆け廻る〉読書感想:『チンギス紀』 第三十一回(小説すばる 2019年 11月号 [雑誌])

ついに始まった、草原の覇者を決める戦い。 ジャムカのなりふり構わない戦いが緒戦から意外な形でテムジンを襲う。 これまでモンゴル民族が持たなかった"拠点"の存在。 危なくなったらすぐ移動できる、という利点からの脱却を図ったことが足かせになるかも、…

〈奥方様は、大事なものを失われるかもしれません〉読書感想:『チンギス紀 第三十回』(小説すばる 2019年 10月号 [雑誌])

ついに、医師に薬師まで合流したテムジン軍。 前回の法律家に続き、着実に国づくりに必要なメンバーが続々登場。 ホント梁山泊みたいになってきた。 ベルグティの病が気になるところだけど・・・ 決戦まで組織としての充実が増していくテムジン軍。 先を見据…

〈あんな遠いところに、梁山泊はあったのか〉読書感想:『水滸伝 11 天地の章』 (集英社文庫 き 3-54) 2019年 9月 10日 (火曜日)

危機を乗り切り、呼延灼ら新たな同志を迎い入れ、戦力・兵力とも充実。 だが、立て直すべきは見えないところに存在した。 呼延灼戦での衝撃が、生き残った者を変えていく。 仲間の死から死生観を変えていく樊瑞 心の傷が癒えない部下を立て直していく杜興 そ…

〈戦は戦。それにより、憎しみまでも生まれさせたくない〉読書感想:『水滸伝 10 濁流の章』 (集英社文庫 き 3-53)

大物・呼延灼登場。 禁軍・童貫が指名した対梁山泊の切り札、でも趙安と鉄塔の上で語り合うシーンで、コイツはイイ奴だ、と直感(笑) 敵でありながらどこか誠実で憎めない漢だ。 しかし、梁山泊を打ち倒すその一撃のための様々な工夫が晁蓋の目をくらます。 …

〈自分はいつも、ここでやめた。そう思った。ここでやめるのは、途中で投げ出すということだ〉読書感想:『水滸伝 9 嵐翠の章』 (集英社文庫 き- 3-52)

索超と呂方のやりとり、そして林沖救出時のモノローグが胸に刺さる。 大きな志を持っている(と思っている) でもやってることは小さすぎて、自己嫌悪に陥るその思い。 そしていつしか、言い訳ばかり増えていく。 すごく共感。 だからこそ、機会と思ったら思い…

〈ほんとうに望んでいるのは、安逸からの脱出だった〉読書感想:『水滸伝 8 青龍の章』 (集英社文庫 き 3-51)

まるまる攻城(要塞と化した街の攻略)戦。 兵力と将校、戦略と謀略、そして人脈と志などなど、持てる全てのものをつぎ込んだ梁山泊の総力戦。 北方水滸伝エピソードの中で屈指の人気を誇るこの話し、ヒリヒリする展開がヤミツキになる! 地味なところからコツ…

〈愉しかったな。ただ、そう思った〉読書感想:『水滸伝 7 烈火の章』

軍隊を派遣して鎮圧する。 それだけでは潰せない、ということがわかり、組織としての総力戦へとシフトしていく青蓮寺。 梁山泊主要メンバー・宋江の捕獲 梁山泊の資金・経済力の源を叩くこと。 相手が少人数でも容赦ない差配。 次々と考え出される梁山泊つぶ…

〈気持の中に切れ目ができ、そこから重たいものがすべて流れ出していくような気がした〉読書感想:『水滸伝 6 風塵の章』 (集英社文庫 き 3-49)

感覚的には第二部のはじまりの巻。 楊志達の死や、二竜山壊滅の危機などがあったせいか、読者も梁山泊にも緊張感が漂っている気がする。 初めての大きな犠牲。 それでも止まることを許されない梁山泊は新たな同志を迎え、さらに先を目指す。 変化を遂げた魯…

〈父を見ておけ。その眼に、刻みつけておけ〉読書感想:『水滸伝 5 玄武の章』 (集英社文庫 き 3-48)

最後まで計画通りにいくことなど、そうそうあるものではない。 万余の兵との戦いから生還できた幸運。 片腕を犠牲にしたことで生き延びることができた幸運。 いや、そもそも宋という大国相手に抗えることを証明し続ける梁山泊という存在が、この時代の人々に…

〈俺は、地の果てに行ってみたい〉読書感想:『チンギス紀』 第二十九回(小説すばる 2019年 9月号 [雑誌])

ここ数回は、テムジンVS大連合の予感を漂わせた話しが続いている。 今回は、文字通り決戦前。 両陣営より、年明けの開戦が示唆された。その前の溜めの回だ。 決戦前だからこそ、その先のことを考えていたい。 破壊への渇望から、極めたことがないことを突…

〈俺は、心のままに生き、戦うと決めたんだ〉読書感想:『水滸伝 4 道蛇の章』 (集英社文庫 き 3-47)

宋江、民の声を聞く。 変革の志を持つ者がたくさんいる喜びと すぐに強い方へ、楽な方へ流れてしまう人の心を感じたことで、民の力をあてにしてもいいのか懐疑的になるっていうのが皮肉と言えば皮肉。 替天行道の思いをどこへ導けばいいのか、という今後出て…

〈おまえがこれから歩くのは、道のない荒野だ〉読書感想;『水滸伝 3 輪舞の章』 (集英社文庫)

本拠地を確保したことで、梁山泊が本格始動。 闇の部隊、補給部隊、そして闇塩の道など、ただの一反乱ではない、明確な革命の姿勢が鮮明になってきた。 そしてさんざんな目にあってきた(涙)楊志が魅せた二竜山奪取! さらには桃花山も開山することで、一気に…

〈なにやら、心がふるえるな〉読書感想:『水滸伝 2 替天の章』 (集英社文庫)

志を宿した者たちのために、拠ってたつ場所をつくる。 知恵と戦略と人の縁でつかみ取る本拠地奪取計画が「24」のようなドキドキ展開の第二巻 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 梁山塞を王倫から奪取せよ。…

〈なにか、心の底から血が燃えてきました〉読書感想:『水滸伝 1 曙光の章』 (集英社文庫 き 3-44)

久々に、全五十一巻 我が青春のバイブル 漢たちの数世代にわたる、志の物語へ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 時は、中国・宋の時代末期。 腐敗した政府を打ち倒すため、志士は集い始める。 全国各地を…

〈草原を底から掻き回す戦が続く、ということだ〉読書感想:『チンギス紀 五 絶影』

玄翁との最終決戦。 それを通じて明かされるテムジン出生の秘密。 そして玄翁の足跡を辿ってたどり着いた、梁山泊の物語。 これで、テムジンと本格的にリンクしていくのかな、と思ったけど、そこまでではなかったな(これからかもしれないけど) この巻の感想…

〈虹が、見えます〉読書感想:『チンギス紀 第二十八回』(小説すばる 2019年 8月号 [雑誌])

ついに始まってしまったテムジンVSジャムカ。 その戦いで訪れたチルギタイの死。 そして同盟国・ケレイト王国トオリルの劣化が、テムジンの前途に暗雲を漂わせる。 テムジン陣営は主要メンバー脱落は、初めてではなかろうか。 これからどんどんこういうこと…