バウント編エピローグ。とはいってもそれを取っかかりにした、原作のエピソード0(ゼロ)へと流れていきます。どちらかというと後日談であり叙述談といったところでしょうか? ○答えの見えない廻天 平穏を取り戻し始めた死神の世界。この短期間で2回もの争乱があったのだから、すぐに元通りというわけにはいかないのでしょうが、とりあえず落ち着いたようです。 戦いを終えた一護・恋次・ルキアの穏やかな刻(もっとも恋次は終盤活躍してませんが・・・)。戦いが終わって、ようやくバウントのことを考えられるようになったのは、やはり戦いの皮肉なんでしょうか?もっとこういう時間が持てていれば、また結末は変わったのかもしれない、と無意味な期待をしてしまいます。 結局、一護の言うとおり、バウントという種族は滅ぶか、喰うかという選択肢しか与えられなかった、言うなれば滅びに向かっていた種族なのでしょう。無我夢中で逃げ、散り、戦い続けた狩矢はどこかでこの因果の鎖を断ち切りたかったのかもしれません。 しかし、死神はバウントとの融和を望んではいなかった。いずれ殲滅にかかっていたでしょう。結局お互いが守りたいもののために戦った結果であり、肯定も否定もできないところが、この手の民族紛争の難しいところです。狩矢と一護の最後の激突がなぜか輝いていたのは、そんなしがらみとは別のどこかで2人は戦うことができたからなのかもしれません。
○ゼロ 会話の中から、3人が振り返る、エピソード0。 その時、3人は何かを求めていた。 ルキアと再び会うために、力を求めてきた恋次 兄に認めてもらうために、任務をこなそうとするルキア 霊が見えるだけで何もできない自分を、ただ虚しく見つめた一護 何の運命か、強くなればなるほど、3人はつながっていき、研ぎ澄まされた刃のように引き裂いていく・・・ 何かを求める、それは容易く手に入らないもの、そして手に入っても別の何かが手からこぼれ落ちていく。 自分は何を求めてきたのか、何を護りたかったのか。 その疑問に真正面から向かい合ってきたのが一護で、遠回りしながらたどり着いてきているのがルキアであり、恋次なんですね。護れたものは確かにあった。もう彼らの前には、雨は降っていない。 「ありがとう、一護。また会おう・・・」 ちなみに、詩的に過去を振り返るルキアと、心の中を吐露するように語る一護、2人の語り口調が、なぜか鮮やかに感じられました。
そしていよいよ始まる破面編。ラストの平子が街へと舞い降りるシーンは、まさに第1話でルキアが舞い降りるシーンとうり二つ。これは、新たなるスタートであることを暗示しているのでしょうか?そしてラストで浮かぶ仮面。不気味ながらも鮮明に(夜中に出てきそうな)残る感じですね。原作の方は進行中なだけに、どこまで追いついていくつもりでしょうか?また前のようにコミックス抜くような事態になりそうなのですが・・・
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