これは、まだ、みんなが同じ場所にいた頃のお話。
先輩が、同級生が、親友が、当たり前のように顔を合わせていたころの話し。
ここが居場所と思い定めてはいなかったけど、確かに存在した、幸せのカタチ・・・
ーギアスの学園ドラマー
フルメタか(爆)と突っ込んでしまいたくなるけれど、この本は、まさにそんな番外編。
コードギアス(前期)本編の空白の期間に繰り広げられていたであろう、アッシュフォード学園内での学園コメディーでございます。
時間軸としては、前作の
stage6-8あたりかと思われます。つまり、
ルルーシュはゼロとして姿を現すものの、コーネリアによって敗北。自分の軍隊をつくることを決意した辺りのお話。ではありますが、ハードな内容や本編の謎解き要素はほぼ一切入っていないので(笑)細かいことを気にせずに読めます。
ドタバタ学園生活のシーンや学園メンバーが好きな方にとっては、特に楽しめる一冊です。もっとも、基本的にはミレイが難題を生徒会メンバーに突きつけ、それに振り回される生徒会メンバーという構成ですが(そんなあんまりなミレイですが要所要所で良い味を出しているから憎めない)
ただ、気になるのは、キャラクターの呼び方が固定されておらず、また本編では絶対呼ばない言い方になっていること。
代表的なところでいえば
ルルーシュがミレイをミレイorミレイさん(普通は会長、と呼びます)
シャーリーがミレイをミレイさん(普通は会長orミレイ会長、と呼びます)
あたりは結構目がいってしまいました。
ルルーシュ→ミレイはまだ許せるとしてもシャーリーはないだろう、と思うので、そういった細部を気にかける方にはちょっと我慢が必要かも(
ルルーシュにしても恩人でありよき理解者でもあり、年上でもあるミレイを呼び捨てにはしないはずなんですが)
ちなみに内容は
・学園七不思議
〈学園内に七不思議がないのを不満に思ったミレイは学園の七不思議を調査・作成することをメンバーに命じる。渋々調べることになった
ルルーシュたちだったが、意外な展開が・・・〉
このお話に限ったことではないのですが、だいたいミレイの無茶ぶりから全てが始まってます。ある意味一番自由度がきくキャラになってしまっているのですが、こんな位置づけでいいのか?ミレイ

怪談ものということで
コードギアス 反逆のルルーシュR2 Sound Episode3
と被る部分がありますが、内容に関してはギアス的要素を省けば純粋なお化け話し。あたふたする生徒会メンバーの姿を想像しながら読むのが楽しむコツです。
とはいえ、ただのお気楽話にあらず、
・ギアスが効かない存在が現る
・
ルルーシュ、絶体絶命の危機
・イレブンと
ブリタニア人の終わらない闘争
等々見逃せない要素も盛り込まれています。
・
ルルーシュの謎
〈
ルルーシュの連日の生徒会役員会すっぽかしに堪忍袋の緒が切れたミレイ。一体
ルルーシュに何があったのか?生徒会メンバーは調査を開始するが・・・〉
この本一番の充実した内容。腹抱えて大笑いしてました。
ルルーシュの秘密を暴こうと、あの手この手で迫り来る生徒会メンバー。しかも、追及の手としていつしか学園生徒全体が動き出すことに・・・
一方、
ルルーシュもわけがわからんまま、とある秘密を守るため必死の抵抗を試みます。しかし、
ルルーシュ、(本編)stage3とこの小説内で、どんだけギアスつかってんだε=(。・д・。)というほどギアスを発動しまくります。本編後半でギアスが暴走したことが、まるで悲劇に感じられず因果応報(爆)
その中でもミレイにギアスを使いたくない、この人の意志をねじ曲げたくないと思い悩む
ルルーシュに、彼の本質を見た気がします。
果たして
ルルーシュの秘密とは?このお話も
ルルーシュのドタバタぶりを想像しながら読むとおもしろさがUPします。黒の騎士団、そしてゼロ誕生の秘密?につながる内容かもしれませんし〈爆〉
・日本のお正月!?
〈今度は日本の年末年始を体験することになった
ルルーシュたち。その一方でとある小物が消失。
ルルーシュたちは必死の捜索を試みます。果たしてその小物とは?そして、その小物は見つかるのか?〉
着物姿の生徒会女性メンバーが見られる(といっても本文中での挿絵がないので想像になりますけど)ちょっとウ
ハウハな話し。でもその一方で小物の消失事件によって、生徒会は騒然となります。
ルルーシュが、スザクが、リヴァルが学園中を駆け回る大捜索話。意外な犯人にも注目です。それにしても
ルルーシュ、もてすぎ・・・
・振り袖始末記
〈日本のお正月後日談。初詣から帰った
ルルーシュ、実はC.C.が漏らした一言を実現させようとしていたのだが、それは一体?〉
というわけで、最後はルルとC.C.のダ
ブルツンデレ話(爆)特に
ルルーシュの純情少年ぶりは抱腹絶倒or胸キュン間違いなし

同日発売の
コードギアス 反逆のルルーシュ R2 TURN―2― (角川スニーカー文庫 201-12)
と併せて読むと(時間軸こそ違いますが)本当に同じ世界観のお話なのかと思ってしまう、それほど楽しんで、楽に読める一冊でございます。
コードギアス 反逆のルルーシュ ちびギアス4コマのるるーしゅ (あすかコミックスDX)
コードギアス 反逆のルルーシュR2 コミックアンソロジーNOIR (IDコミックス DNAメディアコミックス)