今初めて気付いたのですが、ここ数話は、原作ときっちりラストシーンを合わせているのですね。今までも概ね原作の2話分を30分1話として放送されてきましたが、ここのところはかなり原作準拠な気が。やはり、コミックス(連載)とのスピードを意識しているのでしょうか?確かにこれだけきっちり合わせるなら読みやすくはなりますけど・・・ ○戦う理由ーanother verー 今回は、ほぼ実質ネリエルとノイトラの因縁の記憶のお話。 「理性を持つものは戦いに理由が必要なの。あなたにはそれがない」 戦う理由と、それが生み出す力という観点については、死神代行編から一護を通して幾度も描かれてきましたが、今回は視点を変えて「理由に値する‘理由’でなければ戦ってはいけないのか?」を基軸に描かれているように思います。 己の力を自覚し、自覚するが故に力を振るう刻を見誤らないようにしているネリエルと 己の力に振り回され、振るうべき先を見いだせないノイトラ これまではネリエルが圧倒的に勝っていたのでしょう。その強さを通じて、ノイトラに「戦う理由」を教えようとしていたのかもしれません。でも(おそらく)ネリエルは気付いていなかったのか。ネリエルを倒すという思いは、いつしか彼にとって立派な「戦う理由」になっていたということを。 そして、ネリエルは結果として敗れた。 力を振るう刻を見誤らないようにしていたネリエルが、力を出し切ることなく敗れ 目の前の明確な目標を得ることで、手段すら超越した形で「戦う理由」を得たノイトラ ネリエルのいう「戦いには理由が必要」の定義が崩された瞬間、でもそれは、皮肉にもノイトラに「戦う理由」が生まれたことで生じた結果。つまり「戦う理由」に対する思いの強い方が勝った、ということであり、「戦いには理由が必要」の定義をノイトラが会得したということなんでしょう。歪んだ形ではあるのでしょうけど・・・ 今回の「戦う理由」は力を持った者がいかにしてその力の振るう先を掴んでいくのか、という視点に立った一連の流れ。力を好まない、幼き一護が「戦う理由」(一護の場合は護る理由になるのでしょうけど)を掴んでいくかとは、正反対からのスタート(トップVSボトムみたいな)だと捉えています。 そしていま再び、戦う二人 ネリエルを乗り越えたことで、「戦う理由」すなわち最強であることを己に課したノイトラ 一護を護るという揺るぎない「戦う理由」を持って戦うネリエル ラストのネリエル帰刃のシーンは、ネリエルが「戦う理由」を得て迷うことなく力を行使する証。お互いに「戦う理由」を持っての戦い、だから見てる側も白熱してくるのでしょうねえ。 ○その他 ・地味にテスラに好印象。かつては同僚、いまは部下、変わらぬのはノイトラへの深い理解が垣間見えます。時間があればテスラについても掘り下げて欲しいなあ ・再びかつての“本当の”自分たちの戦いを始めようとするペッシェ&ドントチャッカ。それでもなお、お笑い感が抜け落ちないのは、顔か、キャラか?




