セカンドシーズン第2部が終了した回。
「愛が、憎しみに変わる前に」
前回流れた、次回予告での一言(儚くも永久のカナシの歌詞の一部でもありますが)が、突き刺さる30分・・・
○希望
軌道エレベーター崩壊。地上に落下する破片から都市部を護るべく、CBが、カタロンが、クーデター部隊が、アロウズまでが1つとなって迎撃に当たる絵は、感動を通り越して夢のようだった。
皮肉といえば皮肉ではあるし、アクシデントに見舞われるとその場にいる人々は利害関係があっても団結するという集団心理が働いたと言えばそれまでかもしれない。
でも、世界が1つにあるこの展開は、あいばさんが何度も主張されていた一人一人のミクロな活動から大きなマクロの変革が生まれるのではないかという可能性に対する、1つの答えになった気がする。
また、そのきっかけになったのが、スメラギさんから全部隊へ転送されたメッセージ
「お願い、みんなを助けて」
顔出しという1つのタブーを犯してまで、伝えたかった事態と、嘆願に近い「願い」の言葉。
結果として、このメッセージにみんなが応えたのだから、あいばさんのいう「対話」も一応果たされてるんですよね(ブシドーいたら絶対加わっているはず)
スメラギの言葉に弾かれるように迎撃に向かったマイスター
スメラギのマネキンへの信頼
非常事態だとはいえ、理解し合えるからこそ実現できた光景。ラッセじゃないけど「悪くない」状況に従った♯13とは違い、自らの意志で沙慈やマリーが戦いに身を投じたのも、ポジティブに描かれているのもよかったなあ。
余談ですが、ファーストシーズンで、刹那がアリーに顔を晒したことで秘密保持違反として処罰されかけたことをふと思い出しました。その後、ニールロックオンの死によって、トレミークルーが自分のことを語りあったことも。あのときから、「対話」、つまり自分の本当の部分を晒してでも伝えたり、知り合わなければ道は開けない、ということが内包されていたんだなあ。セカンドシーズンが終了してから、ファーストシーズン見るとまた違った発見があるかもしれない・・・
○それでも、人は分かり合えない
これだけ希望が見えそうだったのに、Bパート後半からCパートは、見ていて暗澹とした。
あ、荒熊さーーーーーーーん。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
「小さな悪意が連鎖して膨大な顔のない悪意になるような話も描きたい」
新・大人のガンダムでの水島監督インタビューでのコメントがありましたが、未だこの世界は悪意とすれ違いによって生じる悲劇の連鎖を根底に持っていることを感じずにはいられなかった。
メメントモリ発射などの、軌道エレベーター自体に到るまでの過程が、イノベーターやアロウズの「悪意」、荒熊を交渉役にした上司(名前が出てこない)たちの「小さな悪意」によって進められた事態であり、反対にハーキュリーやセルゲイは、世界の中にまだあるであろう『微かな善意(理想)』を信じたに過ぎない(それが理想論に過ぎなかったことを知ることになるけど)
けれど、その結果がエレベーターの崩壊であり、アンドレイに代表されるような「膨大な顔のない悪意」がハーキュリーやセルゲイに向けられていくという悲劇へ。セルゲイに対するアンドレイの思いには親子の確執という、それまでの歴史が含まれていたが、ハーキュリーに対するアンドレイの憎悪は、被害にあった世界の人々の思いを代弁しているようだった(涙)
どういう報道がされようと、事実を隠すことができない以上、人類は再び「膨大な顔のない悪意」に満ちた戦いを続けることになるのだろうか。また、地球と宇宙をつなぐ手段が1つ消えたことは、人類が未だ次のステップへ行くことはできないという暗示なのだろうか。
最後のセルゲイとアンドレイとのすれ違いに到っては、それまでの相互理解への期待をちゃぶ台返しされたかのよう(涙)遠い見ず知らずの人たちと共に戦えるのに、身近にいる家族と分かり合えないなんて、なんという悲劇なのか・・・
これでマリーは、また戦場に戻る理由ができてしまった(もっともマリーはそのうち戻りそうな雰囲気はありましたが、憎しみという感情で戦うという最悪なケースで・・・)
○ラストに向けて
最後は分かり合えるラストになってほしいと願っている00ですが、CBメンバーがそれぞれの立場で相互理解や「対話」を行うことができるのか、というところに最後の壁がありそう
・未だ表面化していないアニューのイノベーター化。ライルロックオンは彼女と理解し合えるのか
・OPを見る限り強制的にイノベーターに支配されそうなティエリア
・復活の兆しが見えないハレルヤ。マリーが戦いを決意することで変化が生まれる?
・そして変革の糸口を持っている刹那&沙慈。ルイスを取り戻し、変わることができるのか
最終回に向けてそれぞれにもう一度焦点が当たるはずなので、そこでの結論に期待。
何はともあれ
荒熊さんに黙祷(涙)
○次回
4ヶ月後の世界から、ついに最終章が始まる。アロウズ・イノベーター VS CBという形はほぼ確定だろうけど、情報統制などによって軌道エレベーターの責任は反連邦勢力に背負わされ、連邦・アロウズ・イノベーターによる地球圏の一元化が完成してしまっていたら、ファーストシーズンのラスト同様、CBは世界全てを相手にしなければならない。相互理解からますます遠ざかる状況に、CBがどう立ち向かうのか。
○その他
・トランザムライザー、超巨大ビームサーベル。イデオンソードを思い出してしまった(‐^▽^‐)
・そしてトランザムライザーにあっさりと撃沈されたディファイン。瞬殺ですか(涙)
・アリオス、衝撃波で破片を吹き飛ばす新技披露。か、かっこいいーーーー
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