モーション・グリーン

ブログ開設14年目!今年も「紡ぐ」発信を目指す読書・アニメ・特撮感想ブログ。

【2010年読破本102】楊令伝 最終回(小説すばる2010年7月号) 感想

 「夢が、死んだのだ」(岳飛)  ・・・・  ・・・・  えーーーーー と、読み終わって叫んでしまった。  それほどの、あまりにも一瞬な、あまりにもあっけない幕切れ・・・  続編が(水滸伝からいくと続々編が)あることが告知されているので、多少なりとも落ち着いていられたけれど、それにしても、ねえ。。。    楊令の死がこんな形なんて、泣くこともできず悔しがることもできず、本当に何とも言えない、そんな中で感想書いてみます・・・  

◆夢無き世界  国のため、梁山泊を背後から撃つ金国  誇りのため、梁山泊軍との決戦に挑む岳飛軍  どちらにも、共に生きる道があったはずなのに、長い時を経て、それでもなお相容れることのなかった両者が梁山泊に襲いかかるという最悪の展開。  ま、それでも両者を圧倒しているのだから、いかに梁山泊軍が(この時点で)地上最強なのかがよくわかる(笑)思えば、最初はごくわずかなメンバーで梁山泊を奪取したのだっけ、それを思い出すとここまで来たか、と感慨深い気持ちになりますねえ。岳飛から見れば、今の梁山泊(楊令)が童貫軍に当たるわけですな。    さて、その一方で、奇襲しながらも、最後は梁山泊に完敗した金国。この国は本当に最後の最後まで幻王(楊令)に振り回され続けた、そんな印象しか残らなかった(涙)ちょっと愛着もわきそうだったのになあ。。。史実では、この後岳飛南宋)と熾烈な争いを続けることになるのですが、この流れから行くと、岳飛に勝てるわけない(笑)だから謀略で消す方向に行くのかな?    その一方で楊令をして「岳飛に勝てば、南宋は戦力を失う」といわしめた岳飛。最後の最後まで梁山泊軍と戦い、何度も楊令と剣を交え、花飛麟・秦容とも熾烈な戦いを繰り広げた、まさしくラスボス的ポジションにいた漢。  公孫勝呉用)の説得に心は動いたみたいだけど、南宋の将として戦うことを決めた岳飛。心情・思想からすると、どの勢力よりも梁山泊に近いのに・・・と何度思ったことか(笑)  この最終話でも、班光を、そして張平を斬るなど梁山泊軍を苦しめたけど、駆け引きにおいては本当に最後まで楊令には及ばなかった。どちらかというと、この結末は楊令VS岳飛より、楊令VS童貫で使ってほしかったなあ、と今更ながら思った・・・ ◆夢の終わり  冒頭でも触れましたが、本当に楊令あっけないよ。。。  しかも周杳だとお。連載読んでた自分も忘れかけてた奴じゃないか(爆)つうか、こいつが暗殺者ならもう少し前から伏線を張って欲しかったのだけれど(涙)いくらなんでも唐突です(血涙)  志を背負ったがために背負おうとしていた、数多の犠牲を生んだ罪。それをこのタイミングで贖罪しろ、と来るなんて(ノ_-。)  と嘆いてみても仕方がない。楊令の暗殺は、自由市場に対する世界からの否定を意味し、梁山泊の崩壊を意味することになるのだろう。楊令が望まなかったトップダウンのこれまでのような国が、南宋と金国とで続けることになるのか・・・    この話の犠牲者見ると武松・花飛麟・張平そして楊令と、班光を除けばみんな子午山卒業生なんですよね。王進が武術を教えないことを考えれば、子午山の役割も使命を終わりを告げようとしている、そのことと合わせて、何か象徴的なモノを感じます。  梁山泊に残るのは史進と秦容とこれまた象徴的な二人。  鉄棒から日本刀と、変わろうとしている史進と、次代リーダーとして前々から注目していた秦容。  次回作は岳飛伝だけではなく秦容伝でもあり?  ちなみに、史進だけではなく呉用・李俊・燕青などメインメンバーは結構健在(呉用に至ってはついに戦闘司令官の力さえ開花させた)特に水軍メンバーは張敬くらいしか死んでないのでまだまだ健在(そもそも水軍戦がほとんど無かった・・・)  その他孟康ら補給部隊も健在、商業メンバーも健在、西夏の韓成も健在、さらに戦闘部隊も意外と生き残ってるなあ。  こう考えてみると前作のメンバー、結構健在の反面、今作からの参加メンバーが意外と戦死率高い・・・  年寄り(というと怒られるけど)だけではない有望な若手がどんどん育てばいいなあ  あ、そういえば金国で楊令を待つ女が出てきたけどその手の存在から楊令の子孫が出てきたりするのだろうか・・・  と、まとまらない感想になったけれど、そのくらい終わり方があっけなさ過ぎてまだ心の整理ができてません(涙)続編を待ってます( ̄▽ ̄)=3

楊令伝 13 青冥の章
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