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加来 耕三 /
[ 定価 770 円 ] /
2002-07
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加来さんの歴史「~の謎」シリーズ。やはりこの方は、「~の謎」シリーズが一番冴え渡っている気がする。
坂本龍馬を取り上げた本シリーズも、従来の撃剣家龍馬イメージを、出典の欠如と他史料でバッサリ否定する(笑)など、明快な分析で(きっと)実像に近い龍馬をドンドン形作っていく。
ただ、たどり着いた‘実像’龍馬は、自身の思いと現実との乖離に苦しみ、それが周囲から理解されずに孤立していく切ない漢。暗殺される理由がそろいすぎていた英雄龍馬、この本を読んで、それでもなりたいと願える人はどれだけいるのだろうか・・・英雄をあこがれるには、覚悟が必要なのだと、改めて感じた。