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【2013年読破本95】関ヶ原島津退き口―敵中突破三〇〇里 (学研新書)

関ヶ原島津退き口―敵中突破三〇〇里 (学研新書)
関ヶ原島津退き口―敵中突破三〇〇里 (学研新書) 桐野 作人

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 関ヶ原合戦において、西軍に属し、西軍敗退後は後方に撤退するべきところ、なんと前方へ進軍!前代未聞の敵中突破を果たし、見事本国への生誕を果たした島津義弘。彼と彼を支えた薩摩島津の力の源を探る本作品は、戦国時代末期、秀吉への降伏後、領内疲弊・家中分裂・指示系統の複雑化と、(よくも滅びなかったなと感心してしまうほどの)ボロボロ状態から分析が始まる。

 島津家の当主として、義弘は兄義久をたてようとするものの、豊臣政権によって義弘は当主を指名されてしまう。それぞれの領地が分断され、指示系統が混乱するなか、義久は島津家の独立運営を固持しようとし、義弘は豊臣政権との関係を深め、政権下での領国作りを模索する。

 二人の溝は、後継者・家久が第3のトップとなることでさらに広く深くなり、朝鮮出兵関ヶ原に至るまで、義弘は兵力をそろえることが出来ず、少数勢力として流されるがままになってしまう・・・

 本書では定説になっていた三成と義弘の不和についても最新史料を元に異議を唱えたり、義弘達の関ヶ原脱出~大坂到達までの道のりを著者が実際に歩くことで、定説と異なるラインを提示したりと、かなり意欲的な内容が多い。義弘が薩摩に到着後の幕府との外交戦についての内容がおざなりなのが残念。しかしながら全編を通じて、島津の屈強さを見せつけられる一冊だ。

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