江戸時代初期を中心に、当時の大名の左遷・栄転・取りつぶしなどの事例を紹介している。
しかも、かなりの数。
この本読めば、江戸時代の大名の動向はかなりの範囲で押さえられること間違いなし。
この手のジャンルでの著書を数多く執筆されている榎本さん、事例のまとめ方や目の付け所が熟練されているので、知らず知らずのうちにいろんな知識が入り込んでくる。
驚いたのが、取りつぶしや石高半減などで、家名消滅した例はほとんどないという、意外な事実
(最終的には子孫が旗本や他家家臣などで存続している)。
もちろん家臣たちが失業してしまうので、大変な事態であることには変わりは無いのだが・・・
江戸幕府はもしかしたら、僕らのイメージよりも寛容な存在だった?
完全に潰さない。
いかにも日本人らしい風土、とも言えるかも。