秦容、かつてない兵と対する
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小説すばる 2013年 12月号 [雑誌] |
◆小梁山、襲撃 「梁山泊の会」で北方御大が語っていた、山岳戦が始まりそうだ。
南は川と、開拓されていない森や山。その中で生きてきた人たちがいて、国家が存在して、そして、秦容達が見たことも無い兵がいた。
小梁山建設以降、初めての襲撃。わずか数十人での襲撃に二百人以上の犠牲・・・
梁山泊には致死軍、宋には青蓮寺という闇の軍団がいたけど、今回の兵達はそれらとは要素が違うらしい。あの秦容ですら捉えきれない敏捷性を持っているというのだから・・・ どうにか撃退し、数名捕らえることができたが、またこういう部隊と闘うことになるのか・・:暗澹としてくるな(涙)まあ、殲滅するより味方に引き入れたいところ。今回の捕虜二人がそのきっかけになるといいなあ。
◆散る仲間、駆ける老将 なんだか、この作品じゃ、韓世忠は本当に貧乏くじ引きすぎだなあ(涙)前作での岳飛をほうふつとさせる堕ち具合だ。。。
女を取り合った(違?)王清も、ライバル候補の張朔からも刀を突きつけられる理由作ってるし(爆) しかもしかも(二人にとっては母親のような存在)孫二娘殺す役割・・・楊令伝での長俊みたいだ。。。
孫二娘。この人は本当に悲劇の中で生きてきた。そしてそれでも生きて、生ききった。育てた数々の若者達が、きちんと生きていることが、彼女の誇りになってくれたなら・・・
そして、梁山泊恒例の(違?)報復大攻勢。その役目は、やっぱり遊撃隊。
その行き先は
まさかの南宋本拠地奇襲!北方水滸伝から、梁山泊がぶちかましてきたこの手法、ホントに溜飲が下がるとはこのことか~。久々の史進無双、テンション上がる!
劉光世、きちんとした死に場所の中で死ねた。本人にとっては満足の瞬間だっただろうなあ。死を変に賛美するつもりは全くないけれど、孫二娘も劉光世も、その人生の閉じ方を(理不尽な形ではなく)自分で見出すことができた。
それを受け止めた史進と、ただその事態に立ち会ってしまった韓世忠。この差が後で響いてきそうだ。
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