校閲。
出版業界じゃないと聞き慣れないポジションのお仕事。
ちなみに似たような名前で校正という仕事があるが、役割はやや違う。
校正は誤字脱字を直す仕事。
校閲は退いた目線から文章に目を通し、疑問を提示する仕事だ。
例えば、物語で、主人公が6時58分銚子発の成田線に乗った、という文があったとする。
校閲は、時刻表を調べ、
「その時間の電車はこれまで存在していないけど、大丈夫ですか?」
みたいな疑問を出す、というようなこと、のようだ。
やりすぎると作品そのものへのダメ出しや内容干渉になる。
(校正は、明らかな誤字脱字以上の指摘はしない)
踏み入ってはならない領域への口出しとなるため、バランスが難しいように見える。
結構難しそう。。。
そんな、地味でかつ失敗が許されない現場は、いつもドタバタ。
でも仕事の誇りや醍醐味、適正など、仕事している方にとっては勇気づけられるエピソードが入っているのがこの作品。
女性だけではなく男性にとっても読み応え十分だ。
(ギャグタッチの中にも、主人公・悦子が校閲として優秀な技倆を持っていることが描かれているのも見逃せない)
女性目線で描かれているので、噂話しやら誹謗中傷やら陰口といった、‘オンナの戦い’も随所にはいっている(苦笑)
こういうの、女性はあるある、と頷きながら読んでいるのだろうか・・・
ちなみに校閲の用語メモが何個かコラムコーナーで差し込まれているが、これが地味に笑える。
業界の方々、あの認識で大丈夫なのか(爆)