幕末から明治にかけて、幕府側として最後の最後まで闘った軍人・大鳥圭介を描いた歴史小説。
この一冊は、近年の歴史小説の中で久しく絶えかけていた純・戦記小説。
戦いの詳細、細かい軍隊の動きなどがきっちり描かれていて、現場指揮官の臨場感抜群だ。
昔の戦記小説はこんな感じだった~とワクワク。血潮踊るとはこのことか(笑)
ただ、当時の軍事指揮官として大鳥がある程度優れていた身でありながら、思想が近代化しきれていないもどかしさで、段々イラッとしてくる。
しかも、後半はそのイライラがどんどん募る。
この作品の、まあ難点と言えば難点か(苦笑)