いやはや、このシリーズ、前作で“史実上”終わっていて、あとは本能寺やれるかどうか、なんて思っていたら、なんとエピソード0で来るとは(驚)
しかもメインは光秀!
桶狭間前に信長の極秘上洛?
秀吉と光秀と、そしてなぜか家康が極秘護衛で京都に??
という摩訶不思議設定を作り上げてきた!前作でどこへでも現れる信長・光秀・秀吉の織田トリオの流れがあったとはいえ、家康まで京都に来させるか?!その発想力には脱帽しか出来ない・・・
さすがに今川義元の「信長を殺さず連れてこい」話しと尾張侵攻時の光秀らへの密命はつくりすぎではあるが、それ以外は「・・・アリかも」と思わせるほどの、リアリティ(っぽい)エビデンスの積み重ねが見事すぎる。
もっとも、この四人ダメすぎて、本当に頭を抱える(笑)
それでいて後年見せる顔をちょいちょい垣間見せるのが、歴史通をくすぐる(苦笑)
今作で初メインを飾る光秀に流れるのは、良職(勤め先)を得られない中年(というか初老)光秀夫婦の悲哀(涙)。
まあその中身は髪を売ってまで生活を支える出来た奥さんと、人生も生活もばくち打ちのダメっぷり夫・・・
伝統と格式に詳しい明智光秀“像”のままこの作品読んだらぶっ飛ぶにちがいない(爆)
それでいて、「大丈夫」とほほえむ妻に癒やされるのだ(苦笑)
(自分に関わる人間の運を引き上げるのに)自分の運は上がらないと嘆く光秀。
ネットやSNSで「他人の芝生はまぶしく見える」時代。
だからこそ「なんとかなる」というゆるやかな言葉が胸に刺さるのかもしれない。
「いつまでにと期限をくぎらないこと。なれたらいいなあとゆるく願うこと。そして願いつづけること。それだけで大丈夫です」
さあ、ここまで来ると、本能寺の前にもう一作出して欲しいところ(爆)
なに、今作の設定を考えたら、本願寺攻めでも松永弾正攻めでも伊賀討伐でもいけそうじゃないか!