2017年に読んでいたら、間違いなくベスト20に入る1冊でした!
実はこの本、Facebookで参加している歴史コミュニティの方からの紹介で読んだ1冊。
もちろんこの本の名前は知っていた。
しかし私の中で、宮本武蔵モノは吉川英治 と求天記―宮本武蔵正伝 で終わっていた。
あ、あとバガボンドも(速く連載進まないかなあ)
という言い訳がありつつも(苦笑)書いているのが注目の木下さんとあって、読みました。
すいません、
見落としていた自分の目をが節穴だったことを反省します。
木下さんが放った野心作にして意欲作、見事な1冊でした!
吉川さんも加藤さんも取り上げなかった、少ない史実から拡がった、これまでの武蔵(武蔵作品)を覆す構成や視点に、なんだか腰の落ち着かない想いが漂う。でもこれは、歓喜なんだ、と後になって気付き。
短編集でありながら、一つの大きな輪廻へ
(ある種の)爽やかさと共に吸い込まれていく感触。
剣・芸術・表現。全てが突出していて、2人説すら言われた武蔵は、この作品を通じて、1人の中に同居していたと、強く魅せていただいた!
こういう作品が、凝り固まった私たち(私?)の世界を拡げてくれるんだなあ。
いい本に巡り会うことが出来ました。