沖方さんの描く戦国縦軸物語。
短編集であり、全てが既発表。読んできた方なら「なんだ、じゃあ読まなくても・・・」となりそうだが、そこは沖方サン、まるまる同じものではありません!
「道」「戦術」「米」といった要素を新たに盛り込んで、戦国時代の進化と発展の歴史という、縦軸を貫き通した、骨太なメッセージ性を帯びた作品に早変わり(笑)
どこか引いた、どこか覚めた書きぶりは好き嫌いがわかれるかもしれないが、理屈(ロジカル)じゃ描ききれない人間の姿が、そこにはっきりと見えてくる。
戦国武将の本当の内面を、読者に焼き付かせる1冊だ。
「覇舞謡」…『決戦!桶狭間』(2016年11月刊行)
「五宝の矛」…『決戦!川中島』(2016年5月刊行)
「純白き鬼札」…『決戦!本能寺』(2015年11月刊行)
「燃ゆる病葉」…『決戦!関ヶ原2』(2017年7月刊行)
「真紅の米」…『決戦!関ヶ原』(2014年11月刊行)
「黄金児」…『決戦!大坂城』(2015年5月刊行)