きちんとした?武将で武功もある。
このままいけば、それなりの待遇で生涯を終える。
本編の主人公、古田左介(後の古田織部)は、おそらくそういう武将であっただろう。
ただ
彼には武将としての本懐以外に、
いや
本業以上に命を賭けていることがあった。
そう
芸術の道。
戦国の時代、芸術という道がオフィシャルになろうとしたその時期に、燦然とその名を残し、謎の死を遂げた古田織部。
彼を描いたこのマンガ。
戦国時代を描くほかのどの作品とも違う
独特でシュールで、史実検証なんのその(爆)な茶目っ気たっぷり。
信長が、利休が生み出してきた、妙な世界観にどっぷり浸かる左介と一緒に、細かいこと考えずに浸かっていこう(笑)
たかだが茶釜、たかだが茶碗
でも
この剥き出しの欲望を、僕たちは笑えるか?
この作品を読めば、目が眩むほどの価値に、武勲はおろか人生の全てを捧げようとする者から、きっと目を離せない。
いざ、濃厚な欲望の宇宙へ!