数巻前までは王騎や蒙武しかわからなかった秦国。
当たり前だけど将軍は彼らだけではなかった。
しかも、若き二人だけではなく、不気味なエネルギーを漂わせる将軍(副将)が姿を見せ、次代の秦の萌芽を感じる。
が、戦国乱世の世界、趙だけが強い国ではなかった。
暗殺上等の奇襲をしかける若き強敵主・輪虎。
そしてその背後には戦術も特殊武器も趙とは違う力を見せつけてくる魏の姿が。
激突の前から動揺が拡がる秦軍。
しかし、ひるむことなく前を向く信ら三人が、一気に千人将へ昇格。
若き才気を前面に押し立てて、秦は魏主力軍との全面対決に挑む。
そして正規の(苦笑)軍が補充された飛信隊は、リーダーとしてのさらなる一歩を踏み出す。王騎のリーダー養成講座はこういうところで活きてくるんだなあ。
智の蒙恬・武の王賁・そして可能性の信。
一つの戦場に揃った三人。未来への可能性が輝くなあ。
しかし、最後は輪虎を討ち取らなきゃいけないのだが、王賁と信、二人がかりでもその刃が届かない。
これが最大の難問か・・・
それにしても、難しいこと考えず、信の指し示すところに全員でぶつかっていく、という飛信隊の方針は清々しい。
千人軍になっても、飛信隊は“飛矢”が似合う。