まさに失敗談が満載の1冊。
正直、失敗談多すぎる位なのだが、まるで失敗を誘発するかのような海外のスクールや企業の取り組みが、大きな懐のある文化を感じさせる。
そう思えば日本はどことなく窮屈だなあ。
取り上げているのが世界の一流企業なだけに、失敗のスケールも桁違い。
それだけ大きなビジネスが動くのがグローバル展開、ということか。
本文によると、帳尻を合わせる責任というのもあるが、何よりトライアンドエラーを尊重する風潮が、将来的な企業の成長につながる、というきちんとした認識があるらしい。
近年の日本の多くの企業に、挑戦よりも確実、長期よりも短気成功を期待する雰囲気が漂ってる気がする。
見方を変えれば、失敗上等な企業は総じて成長傾向にあり、人も資源も集まってくる。
そういう目線、調子のいい企業しか持っていないのだろうか。
無意味な失敗は論外だが、人を伸ばし、企業も成長していける失敗を奨励する社会であって欲しい、と(一社会人の戯言と思いつつ)思いを馳せてしまった。

世界のエリートの「失敗力」 彼らが<最悪の経験>から得たものとは (PHPビジネス新書)
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