予想していた玄翁との決戦はお預け。
決戦前にはっきりさせておきたかった、父の死の真相。
なんだか、玄翁との戦い前に高ぶりすぎじゃないか?と思うほど、テムジンは狂気を隠さなくなったな。
死の真相、というと、岳飛伝でも、楊令の暗殺の真相を追う、という話があった。
あの時は、楊令の死を掘り下げると、梁山泊が憎しみの方向へ走り始めてしまうので、ほどほどのところで御大が筆を止めた、らしい。
今回は、そのオマージュ、ということもあるのかもしれない。
大事だけど、それ掘り下げるの?って感じで、突然始まった「父の死の真相」話しではあったが、その一方で、換え馬などの新しい工夫が登場し、これまで少しずつ進めてきた質量攻勢がいよいよ日の目を見ることになりそう。
テムジンがこれまで練りに練ってきた構図がいよいよ日の目を見るか。
その他は墜ちると思っていたタルグダイが復権したり、突然の襲撃に対応したジャムカ、未だ敗北の光景が消えないトオリル・カンなど、どこも一長一短ながらも、少しずつ決着を付けなきゃいけない雰囲気が出てきた。
気になるのは、襲撃に対して馬を捨てたジャムカ。
非凡な決断ではあるけれど、換え馬で馬をさらに活かしたテムジンとの対比は、不穏な予感をかき立てる・・・
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