令和一冊目。
新時代を生き抜くため、改めてインプット→アウトプットの切り口や打ち手を整理したくて読んだ。
斎藤先生の読書への熱い想いが満載の1冊であり、読書という受け身のアクションをどれだけ主体的動作へ変換しているか、ということを突きつけられた1冊。
平成は無料で有用な情報がどんどん入ってくる時代だった。
少し希望を出せば、目の前には用意されたものが次々と出てくる。
自分はそれを入手するために動いていないし、手間暇をかけていない。
にも関わらず、いつしか優位性を覚えはじめる。
常に受け身の状態で、いつも満腹感がある。少しでもお腹が空いたと感じたら、自分で狩りに行かなくても、座ったままで「お望みのもの」が出てくる。
“情報が用意されてくる”姿勢で過ごすと、いつかは自分の意思で選ぶことができなくなる。
まるで自分が選んでいるかのような錯覚が、自分から主体性を奪っていく。
提供された側がただ消費するだけの存在になれば、提供する側が疲弊するだけ。
結果、有用なアウトプットがこの世から減っていく。
まさに負の循環だ。
そんな状況から、世の中を変える活力が生まれるわけがない。
僕たちがきちんと自分の意思で受け取り、主体的に運用することが、世界をよくしていく。
本書を読んでいくと、そんな希望が生まれてくる。
情報の具体的な取り入れ方から“自分の知”への変換方法まで、様々な方法が紹介されているけど、大事なのは受け身にならないこと。
主体的に、能動的に動いていくために読んでおきたい1冊だ。