「ついにきたか・・・」
きっと、この本が出たときの、有識者達の反応はこんな感じだっただろう。
今でこそ僕らの生活に深く関わりつつあるAI。 この本発売時(2015年)はそこまで身近ではないにしろ、いつかこの技術が一般化したら・・・という議論が行われていたに違いない。
今回紹介するのは、(読むのがだいぶ遅れてしまったが)当初は書評家の間で話題となり、結構メディアで取り上げられた問題作。
といってもタイトルほどの最終通告感はなく、むしろAIが本格導入されたら、という事態を想定し、現実的な見込みを(大枠で)紹介してくれているので、先々のために恐れることなく読んだ方がいい1冊。
もちろん、今読んでも参考になるところはたくさんある。 (最低でも、最後の「未知の職業とは」は一読をオススメ)
この本最大の特徴は、僕たちが日頃ざっくり定義している“仕事”の内容を細分化していること。
AIに任せて大丈夫な“作業”との線引きを明確にしたり、AIに任せてしまう風潮でかえって需要が増えそうなポジションなど、先々の変化を少しだけ先取りした分析を紹介。
自分の“仕事”と照らし合わせると参考になることが多い。
最後はやはり「自動化できてしまう“仕事”しかできない人間の働き口は減っていく(なくなる)「技術を活かし、新しい仕事を作るには適した時代になっていく」という結論へ。
今までよりも切実な感触の中で、生き方が問われるときが近づいている。