ひょんなことから店を継ぎ守ることになった主人公・清兵衛と家族、従業員の奮闘物語。
時代小説、かつ事業再生モノではあるのだけど、ノリがとにかく軽い。
小説の中でボケとツッコミが随所で繰り広げられ、こんなことやってるから潰れる寸前までいってるんだろうがーーーー、と読んでて何度ツッコんだことか(笑)
内容はテンポのよい会話と程よい(?)危機が容赦なく襲いかかる展開。
深刻になりすぎず、かといって軽すぎず。
程よい緊張感の中でサクサク読める。
抜本的な解決ではないにしろ、笑顔を絶やさない、とか、店前やその周辺を毎日掃除すること、などの心得取り組みは見習うところが多い。
元凶だった父も、言うこと聞かないお絹も愛嬌があって憎みきれない。
登場人物で捨てキャラがおらず、作品内の役割がきっちり用意されているの隙の無い構成も魅力。
肝心のお店再生は最後のトンチ(?)で切り抜けるものの先は長い。
タイトルのところまで清兵衛は行けるのか?
続編楽しみ。