ここ数回続いていた勢力間の揺れ動きが一つの頂点へ。
ついにモンゴル族当主の地位へ登り詰めたテムジン。
が、それは外交上の孤立を意味していた。
金との関係も絶対的(一心同体となって戦ってくれる)関係ではなく、むしろ漢民族との連携を図ったことが、周辺民族の反感を買うことに。
いよいよ大連合との戦いが鮮明になってきた。
(その割にテムジン軍が和気あいあいとしていたり、新規戦力が参入したり、と比較的穏やかなのが妙に気になる・・・)
一方、他陣営は対テムジン連合へ向きつつも、どこかテムジンへの羨望の匂いを醸し出す。
本当は、一つになって、外敵と戦うべきではないのか?
大切な自民族たちを守れれば、それでよいのではないか?
いや、それよりも、こうやって一本筋の通った主張で戦う漢こそ、目指すべき目標なのではないか?
対勢力間(単一)では割り切れない、入り組んだ関係の糸が、個々の思いすら汲むことを許さない。
そして、個人の感情でも、外交関係でも袋小路のジャムカ。
こういう漢が一番北方文学では映える。
わかっている、を呑み込んだシーンが最高。
泣けてくるわ。