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〈それぞれの物語の結末へ〉読書感想:『史記 武帝紀 6』 (時代小説文庫)

史記 武帝紀 6 (時代小説文庫)

 

 

外見は変われても、中身は思っているほど変われない。

匈奴で新たな人生を歩む李陵。しかし、かつての部下を斬り殺したことで、心のバランスを崩していく。

そして、李陵への復讐に燃える漢・孫広の執念が李陵を追い込む。

(もっとも、孫広が対李陵ヒットマンでしかないのが、漢の悲しさ・・・)

 

傷ついてた李陵は北へ。 そこで待っていた友・蘇武との再会が劇的でカッコよい。

北方サバイバル描写がノリにノリすぎて、最近は蘇武パートを心待ちにしていただけに、蘇武×李陵は癒やされるし、読者として自分を見つめ直すきっかけになるなあ。

サバイバルスキルは李陵の方がはるかに上だけど(笑)空が割れる冬を乗り越えた蘇武が、きちんと李陵と向き合えている。

人間に必要なのは、立場とか地位とか財産でもプライドではない。

それを、二人は教えてくれる。

 

もはや、匈奴(頭屠)にとってのゴールは見えてきた。

それは、漢にとっては先祖返り、という結末へと進むこと。

あと一戦と定めた最終決戦、勝敗の見えた最後通告へ・・・

 

老いと孤独で劣化が進む武帝と、それを見つめ続ける司馬遷。

“訪れるはずのない”死を前に、武帝は何をみるのか。

 

さあ、あと1巻。 物語は個々の物語の決着へ。

 

 

史記 武帝紀 6 (時代小説文庫)

史記 武帝紀 6 (時代小説文庫)

  • 作者:北方 謙三
  • 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2014/02/15
  • メディア: 文庫
 

 

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