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〈もう終わりにしようではないか〉読書感想:『三木城合戦記 命、散りゆけど(前編)』(第7回 小説すばる 2019年 12月号 [雑誌])

小説すばる2019年12月号

 

 

最終回前編。

 

すでに限界を超えた三木城。

命を賭けた幕引きへの戦いが始まる。

 

これだけの狂気じみた状況になれば、和議なんて口に出した時点で、味方に殺される。 戦いは始め方より終わり方が難しい。終わらせる方も命がけ。

もはや敵は外ではなく内にある。

 

玉砕という名の勝ちより、生きるという名の終焉へ。

別所家はもちろん、民たちも、それぞれがぞれぞれの終え方を模索する。

 

理屈じゃなく本能的(動物的)感覚が先行してきて、平時では見られなかった本質を問う場面が生まれるという、この作品の特徴がここにきて炸裂。

 

本当の領主の役割って何だ。

理不尽な日々を過ごしてきた領民達が、今こそ望む光景の担い手って誰だ。

 

領主の役割が領民を守ることだとしたら、一線を越えるほど困窮した領民を抱えている時点で、任にあらず、ということではないか。

問えば問うほど、虚しさが漂う。

 

領主と領民という上下関係が、生き残る一点にフォーカスした時に崩壊していく。

 

史実上はこのまま開城となるのだろうけど、飢えた民にご飯提供したら、かえって体調を崩して亡くなった、って話しを聴いたような(鳥取城かな?)

 

そして領民が振り上げた思いは、開城することで昇華されるのか。

そもそも加代たちは、無事に城から出られるのか?

まだまだ油断はできない・・・

 

次号完結。

 

 

小説すばる2019年12月号

小説すばる2019年12月号

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2019/11/15
  • メディア: 雑誌
 

 

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