財政赤字で“城主になれる券”を販売する自治体。
自身の財産で城を復元する方が現れる。
周辺工事のために、天守閣を住民の手で移動させる取り組み。
何かと話題になるお城。
今では地域のシンボルや観光スポットとして欠かせない存在になりつつある。
が、つい100数十年前までは安価?で下げ渡されたり、取り壊されて再利用されたり、と結構な扱いをうけているケースの方が多かったのは意外と知られていない。
(駿府城公園もかつてはマンション建設の候補地となっていたところを、小和田先生が体を張って反対したおかげで、今の状態を保つことができたのは有名な話し)
明治維新後、大抵の都道府県は城跡(その周辺)に行政施設をたてた。
その一方で、政治の迷走や時代の流れで珍妙な使われ方をされた城や城跡も存在する。 本書はそんな城(城跡)のその後を紹介する1冊。
こういう本、『お城expo』で目にすると、買いたくなるよね(爆)
かつては管理費用削減のため下げ渡されたり
実用的な目的のために色々な施設が跡地に作られたり
あまりにも管理されなくて何度も廃城の憂き目を見たり
と悲しい経緯をたどっているケースが多く、今との意識の差を感じる。
その一方で姫路城のように爆撃にあわなかった強運の城もある。
(前述のあんまりな城の中にも住民の協力できちんと保存に至ったものももちろんある)
“日本らしさ”や観光立国を目指す日本にとって、これからは古来のものをいかに活かしていくか、ということは大事な課題。
ネタ本ではあるけれど、読んで改めて考えるきっかけにしたい。