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読書感想:『世界の辺境とハードボイルド室町時代 (集英社文庫)』~整えられた定説通りに世界は動かない。二人が見出した世界と日本の歴史~

世界の辺境とハードボイルド室町時代 (集英社文庫)

 

 

それは、すてきなツイートから始まったらしい。

 

 

一見全く異なる世界観から浮かび上がる共通点。

そしてそこから見えてくる、史料じゃわからない、日本の実態。

結びついたお二人の会話から、次々と飛び出すエピソードの数々に知的好奇心をかきたてられる対談、記念すべき第一作。

続編から読んでしまったので若干新鮮感は薄くなったけど(汗)おもしろさまで薄まることはなかった。

 

高野・清水両氏が最初は共通の話題から少しずつ腹を割って話していき、お互いのプロフィールから大事にしていること、不思議に思っていることを共有しながら歴史の謎に光をあてていく。

読んでいくとどんどん仲良くなっていく(笑)ことがわかるのが微笑ましい。

そしてそれに比例して、世界と日本との共通点、言われて気付く。日本の歴史の変なところや引っかかるところが、会話の中からどんどん生まれてくる。

そして、そこからお二人が提示した結論が新鮮なものばかり。

 

100%じゃなくてもいいから結論を出せ、が今のビジネス界のスピード感だけど、「クリアに整理できちゃうと、そこで思考がしかけるところがある」という学界の定説作り功罪をきくと、最大公約数的なアプローチはもはや実態把握から最も遠い手法なんだ、と気づき愕然としてしまう。

こういうこともこういうことも同居している。

そこに結論としての価値があっていい。 そこに悩む必要なんてない。

 

なんか気が楽になったなあ。

 

あてもない会話、だけど次第に核心に迫る楽しさ。

これから、日本史をどうみていけばいいのかわかった気がする。

膨大な情報と知識を持つ二人だからこその濃厚な読書会を観客として堪能した気分。

 

 

 

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