『麒麟がくる』時代考証・小和田先生の新作。
なんと御本人は最近youtubeチャンネルを開設し、週3前後とかなり精力的に更新。
この本もそこで紹介されていたので、思わず購入。
動画の力はスゴイわ(笑)
本書はタイトル通り、戦国時代に生きた人々のエピソードをテーマごとに紹介。
今に生きる僕たちが学ぶべき要素がふんだんに盛り込まれている。
元の(連載)記事が4~5年前のものなのでやや論調が古くさく、おなじみの史料を多様していたり、被りネタが見られるなどの難点はあるものの、小和田チョイスの戦国時代エピソードは読めば読むほどひきこまれる。
※いくつか新録もある。
今さらだが、やはり戦国時代はおもしろい。
混迷の時代、自己責任が伴われた時代だからこそ、当時の人間はトライアンドエラーを繰り返していった。
その結晶である知恵や工夫こそ、まさに“叡智”。
城造りノウハウが天下統一を通じて伝播していったこと
昔語りで大事なのは結果よりも過程だったこと
城主や権力者が意識した資源保護、
戦乱の中で怠らなかった教養と遊び方
などなど、今にも通じる話が数多く収録されている。
人気の高い時代だからこそ、細かい人名より“叡智”を知っておきたい。
折に触れて読み直していきたい1冊だ。