転職回数、二桁。
著書を出される度にその回数が増加していく尾原さん、その経験を通じて、御本人が掴んだ働き方(生き方)とは何なのか。
これまでの著書は御自身の経験や働くフィールドについての本だったが、本書はその働き方(生き方)について、ついにフォーカスされることになった一作。
日本では(昔ほどではないにしろ)転職回数の多さは社会的マイナスイメージとなって、自身に降りかかる傾向にある。
しかし、地殻変動は起きていて、その中で生きている人は確かに存在する。
尾原さんもその1人。
そしてそういうアウトロー(?)な方の存在が、今後注目されるかもしれない。
言うまでもなく、コロナの影響だ。
今後の生きる基準について、「自分のやりたいこと(情熱を注ぎ込めること、熱中できること)」をやるべきだ、が尾原さんの考え。これまでの著書でも語られることの多かった要素が、本書ではさらに濃厚になっている。
・社会的常識(定説)と思っていることを見直す
・自分の優先順位を優先する
・やりたいことを率先してやる
などなど、自分主導の生き方選びに飢えている方にとっては参考になる案がたくさん。 実践している方の話は、やはり説得力が違う。
その反面、「流行りそうなことを事前におさえる」や「相手にとってためになることをどんどんやる」など、自己&他者分析をしっかり行う必要があることも示唆されており、単なる自己啓発本におさまらない深さもある。
道はあるとはいえ、社会的フォローが受けづらい(?)道をいくのは大変だ。
でも、そういう道をいくことが、自分の満足と幸せにつながるかもしれない。
この本を読むと、大変だけど、前のめりに生きていいんだとエネルギーが湧いてくる。 今の仕事、今の生活でやる気がなくなったときに読んでみて欲しい。
別の道、見つかるかもしれない。