言われたことしかやらない若手
飲み会に参加せず、社内イベントにも否定的
本人のことを色々知ろうとしても、意向を聞いても、何をしたいのか何が望みなのか、よくわからない
こんな若者が増えた、という声をよく聞く。
そして「近頃の若い者は」「ゆとりは」「さとり世代って奴は」って枠組みにはめて、線を引いてしまう。
いつの世でもある光景ではあるけれど、もしかしたら、これからの若者にはこの常套句を当てはめてはいけないのかもしれない。
ある程度“満たされて”生まれ育ってきた人たちは、年長世代と同じ理由、同じ路線で燃え上がらないのかもしれないのだ。
本書で提唱された、その正体。
それは「乾けない」。
これからは物欲がエンジンになりづらい世代が増えてくる、ということ。
著者・尾原さんが感じ取った違和感とモチベーションのありかを基に、彼らに提唱する新しい生き方(働き方)の本が、この『モチベーション革命』だ。
お金のため、生活のための仕事は「ライスワーク」と割り切る。
これからは自分の生き甲斐やのめり込めることに時間を注ぎ込む「ライフワーク」中心に生きる人が、充実を手にできる。
普段の生活を充実させることで、気づきが増えて仕事にも活かせる。
デスクワークから新しいものは生み出せない
などなど、これからの指針となるトピックがたくさん。
違和感をごまかしてきた覚えがある方は、若手年長問わず自分に問い直してみることをお勧め。そして可能なら、1日ちょっとでいいので自分を省みる時間を設けてみよう。
※一見すると好きなことを優先してやりなさい、という自己啓発書に見えるが、その場や職場で認められるために、地味でもニーズの高いことを積極的にやりなさい、という泥臭いことへのススメも提唱されているので侮れない。
なお、肝心の好きなこと(のめりこめること)って何?って話があるので、劇的な変化をもたらすには自己分析やトライアルが必要。
本書にてリスクの少ないアクション(ボランティア、有志協力)の記載があるので、該当すること(思い当たるふし)がある人は一度やってみることをオススメ。
今ならコミュニティが様々なところで立ち上がっているので、そこの中でやってみるのもいいかもしれない。
大切なのは、ノーギャラでも、長時間ぶっ続けでも飽きず、前のめりに楽しめること。
スモールアクションを繰り返して、内面とのフィット感を試して欲しい。