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読書感想:『剛心』 第九回(小説すばる 2020年 8月号 [雑誌]) 〜目指すは和洋の調和。武田、内装を任されるってよ〜

小説すばる 2020年 08 月号 [雑誌]

 

 

妻木、国会議事堂建築を目指す。

 

小林が推測する、妻木の目標。

『剛心』は妻木とその仲間たちによる群像劇の様相を一層強めてきた。

今回スポットライトがあたった武田も、必要な人材の一人となるのだろうか。

 

武田五一。

人付き合いが苦手そう、仕事に対する情熱は人一倍。

そんな彼が妻木に見いだされ、勧業銀行の廊下(窓口)設計に任命されるのが、今回のお話。

 

「武田くんがうまくやってくれますから」みたいな流れを作られ、意図を汲みつつも不安と恐怖で胸がいっぱいになる武田。

 

「僕の設計案が本当に通るんだろうか」

 

先方の顔色を思い出しながら、その一方で自分の力を発揮したいという思いが高まり、悶々とする日々。

 (そんな本人の思いをロジカルに分析し、身も蓋もないストレートアンサーを突きつける奥さん、怖すぎる・・・)

 

「仕事は慣れてはいけない」

「大きなしくじりをするのは小手先だけでやってる人」

 

など、武田はたくさんの教訓をもらいつつ、重圧に押しつぶされながら、これぞ、というものを作り上げていく。

その過程は、仕事をする身として共感するところが多かったなあ。

 

だけど、全てを語らない妻木のやり方が、最後の最後でいやーな気づきにつながってしまう。

 

実は全て妻木の掌の上だったかのような。

歯車のように使われていたかのような。

 

そこに、和洋合わせ(かつ基本は日本式の建造物)の手法に関する賛否が武田の心を蝕んでいく。

妻木のやり方は、やりきった側としたら憎たらしく見えたに違いない。

 

成果としての高さと不穏なラスト。

次回が気になる。

 

 

小説すばる 2020年 08 月号 [雑誌]

小説すばる 2020年 08 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/07/17
  • メディア: 雑誌
 

 

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