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読書感想:『愚か者の城』〜行き方を知らない天下人への道。秀吉、生まれ変わる〜

愚か者の城 (角川書店単行本)

 

 

 

令和の秀吉像を作り出した矢野隆さんの傑作『大ぼら吹きの城』の続編。

 

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今作は"天下人"という目指すべき姿を見出したものの、現実や未熟な自分とのギャップに苦しむ秀吉が描かれる。

 

お市の方に惚れてしまい、おねにバレて家庭は不穏な雰囲気。

気に食わない明智光秀がどんどん出世し、秀吉にとって面白くない日々。

おまけに「必要なのは武功」という概念に囚われ、殿(しんがり)を名乗り出たら、思わぬ自分の本性に愕然とする。

 

目指す先はあるのに、自分のダメさがどんどん現れていく。

燃えたぎるミッションを作ることができず、気がつけば周囲に壁を作ってしまう。

そして、ちぐはぐな自分自身に嫌気がさす。

 

それでも、彼を支える仲間や家族がいた。

少しずつ周囲に甘えながら、秀吉は名を変え、生まれ変わる。

そして、織田家躍進と共に、また一歩夢へと近づいていく。

 

初登場の光秀がとっても嫌らしく、これまでにない"将来敵"の雰囲気が漂っていた。

他にも家康や浅井長政など、著名人が続々登場。

 

秀吉にも竹中半兵衛が合流。

ろくでもないあだ名をつけられながら、誰よりも秀吉を支えていく。

 

現実は苦しい。 

でも、秀吉は見出した夢を手放すことはしない。

 

こんなときだからこそ「なりたい自分を諦めない」

 

 

今作もあがきながら生きようとする秀吉の姿は読者を奮い立たせるに違いない。

苦しい状況だからこそ、読んでおきたい一作だ。

 

愚か者の城 (角川書店単行本)

愚か者の城 (角川書店単行本)

  • 作者:矢野 隆
  • 発売日: 2020/03/28
  • メディア: Kindle版
 

 

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