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読書感想:『豪快茶人伝 上巻』 (大活字本シリーズ) 〜茶の道はつながった! 一杯の幽玄に命をかけた者たちの物語〜

※本書は文庫版の大活字本verを読んだ感想ですが、内容は文庫版と同じなので、文庫本表紙も一緒にあげておきます。

豪快茶人伝 (角川文庫)

 

豪快茶人伝 上巻 (大活字本シリーズ)

豪快茶人伝 上巻 (大活字本シリーズ)

  • 作者:火坂 雅志
  • 発売日: 2019/11/01
  • メディア: 単行本
 

 

 

もう5年。

 

数字を見て、驚いた。

もう、そんなに経ったのか。

 

確か、冬のスキー旅行で新潟にいたときに、この訃報を聞いた。

奇しくも火坂さん出身地にいた僕は、聴いた瞬間、火坂作品でよく描かれていた稲穂が目に浮かんだ。

冬を耐え、たくましく立ち誇る。

あの光景を、もう見ることがない、と脳が自覚したときの寂しさを、思い出した。

 

数多くの作品を手掛け、執筆途中だった作品もあった。

未完で終わった『左近』が生命力あふれる作品だったことなど、火坂さんは亡くなられた後も読者の心を離さず、今日も多くの方々に読まれている。

 

 

左近(上) (PHP文芸文庫)

左近(上) (PHP文芸文庫)

  • 作者:火坂 雅志
  • 発売日: 2017/05/02
  • メディア: 文庫
 
左近(下) (PHP文芸文庫)

左近(下) (PHP文芸文庫)

  • 作者:火坂 雅志
  • 発売日: 2017/05/02
  • メディア: 文庫
 

 

『伊東潤の読書会』で『北条五代』を読む機会があったので、コレを機に火坂作品をもう一度読んでみたいと思い、色々探してみたら、なんと茶の湯の通史作品を発見!

 

※『北条五代』:火坂さんが描く後北条氏5代の長編歴史小説。2代氏綱で絶筆となったところを伊東さんが引き継いで描ききった大作。

 

本書は松永弾正から始まる茶の湯文化と、それに携わった武将や茶人を通期軸でみることができる短編集。

小説というよりエッセイ集といったほうが正しいかもしれない。

 

エッセイと捉えたほうがいい理由は、火坂さんの自然体文章を感じやすくなるため。

すーっと入ってくるわかりやすさと少し切なさを含んだ口調のおかげで、少し引いた目線からスタートすることで、時代とともに変化する文化史を体験できる。

 

茶の湯というと千利休が著名だが、利休と同時期に生きた他の茶人はもちろん、利休以後の茶の湯文化推移やその他の流派創始者についても紹介されている。

文化は俗世から隔絶された場所で深まる、というイメージをお持ちの方がいるかもしれないが、実態は"パトロン"がつくからこそ、大衆に広がり後世につながる、という身も蓋もないことを知ることが出来る。

 

ちなみに文庫版があるが、この本は単行本&字が大きいため読みやすい。

内容は同じなので、保存なら文庫本を推奨だ。

 

 

豪快茶人伝 (角川文庫)

豪快茶人伝 (角川文庫)

  • 作者:火坂 雅志
  • 発売日: 2008/01/25
  • メディア: 文庫
 
豪快茶人伝 上巻 (大活字本シリーズ)

豪快茶人伝 上巻 (大活字本シリーズ)

  • 作者:火坂 雅志
  • 発売日: 2019/11/01
  • メディア: 単行本
 

 

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